幕末明治の文人 山中信天翁
編:天門美術館
紙版
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内容紹介
幕末から明治維新にいたる社会変革を推し進めた画家・書家・学者たちのなかでも、山中信天翁(1822-1885)の功績は際立っている。
その名声のほどは、明治天皇が、関西行幸の際に信天翁の嵐山の山荘に立ち寄ったというエピソードからも知られよう。
彼が最も社会に影響を与えたのは書画・篆刻・煎茶と煎茶関連の諸芸など芸術面での功績であった。
信天翁の多彩な作品からは中国の文化と芸術への深い造形が窺われる。また、同時に信天翁は他の芸術家のパトロンともなり、若き富岡鉄斎の芸術にも大きな感化を与えた。
本書は、3篇の論考と多数の図版からなり、明治初期に京都文人画壇の中心にいた文人芸術家・山中信天翁の芸術を探究した最初の本格的な研究書である。
信天翁の作品は現在アメリカの美術館にも収蔵されている。本書に収められた数多くの絵画・書・194点の印章は信天翁の芸術活動の広さを如実に物語っている。
目次
はじめに(池田方彩)*
藝術家としての山中信天翁:その諸藝術についての考察(ポール・ベリー)*
山中信天翁の書画・篆刻―文人精神と稚気(鈴木洋保)*
◆図版◆
作品第1部
作品第2部
文人山中信天翁の誕生―誕生までの軌跡(豆田誠路)*
山中信天翁をめぐる交遊関係者略伝(南出みゆき)
書画・賛・釈文
印章 釈文(尾﨑蒼石)
掲載作品一覧
略年譜
「*」は英訳付