出版社を探す

〈空白〉の根底 完結

鮎川信夫と日本戦後詩

著:田口 麻奈

紙版

内容紹介

鮎川は詩にとって最も本質的な要素を、それが「存在しなかったかもしれない」言葉であるという点に認めようとしている。「存在したかもしれない」と考えることで「空白」を言語的に存在させようとした鮎川にとって、「存在しなかったかもしれない」言葉を創生するという行為のうちにこそ、死者でなく生者と経験を共有するための方途が見出されていただろう。

戦後現代詩の始まりの光景を大胆に更新する本格的鮎川信夫研究。最新資料をもとに、戦後の詩と詩的磁場の批評的達成えお現代に問い直す。全集美収録詩篇をはじめ、新発見の書簡など貴重資料を収載。

著者略歴

著:田口 麻奈
1981年広島県生。早稲田大学第一文学部卒、東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了。博士(文学)。
現在、都留文科大学専任講師。『コレクション都市モダニズム詩詩』第29巻「戦後詩への架橋Ⅰ」(単編著、ゆまに書房、2014)、『展望現代の詩歌』第5巻(共著、明治書院、2007)、『日本語 文章・文体・表現辞典』(項目執筆、朝倉書店、2011)、『現代詩大辞典』(項目執筆、三省堂、2008)などがある。

ISBN:9784783738190
出版社:思潮社
判型:4-6
ページ数:551ページ
定価:4500円(本体)
発行年月日:2019年02月
発売日:2019年03月14日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:DC
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:1FPJ