密室の惑星へ
著:浜江 順子
紙版
内容紹介
極く小さなバッタと青色の朝顔に隠れても
脳はさわさわ発芽しない
(ガラスを食うという舌は、植物と話をしているらしい) (「発芽しない」)
「浜江順子の詩作品をかたちづくっているもの=詩の言葉が、すでに詩人から独立し、読者によって読まれるときに、決然とした、〈批評〉という特質にそなえ、それをきびしくつよく発散しているという、厳然たる事実」(天沢退次郎)。
常に他者から眼差されるアイデンティティの内奥の襞を激しく衝く、新詩集。
カバー作品=建畠覚造