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牟礼慶子全詩集

著:牟礼慶子

紙版

内容紹介

できるなら
日々のくらさを 土の中のくらさに
似せてはいけないでしょうか
地上は今
ひどく形而上学的な季節
(「見えない季節」)


ひたむきな個の希求

鮎川信夫らの「荒地」に参加、時代や流行に流されず、つねに自身の内省的かつ伸びやかな歌を表現しつづけた牟礼慶子。「見えない季節」「ことばの冠」など数々の名篇を残した詩人の単行詩集全6冊を収録。全432頁、資料集24頁添付。解説=鮎川信夫、瀬尾育生、装幀=井原靖章

【収録詩集】来歴/魂の領分/日日変幻/夜の中の鳥たち/ことばの冠/夢の庭へ

一見、静かで内省的な、それでいてどこかユーモアをたたえた牟礼さんの詩は、周囲の騒がしさにひきくらべて、ひどく際立った落ち着きを感じさせたものである。そこには、自分の世界をしっかりまもって、出しゃばりでもなければ引っ込み思案でもない、確固とした個の充実があった。――鮎川信夫

著者略歴

著:牟礼慶子
1929年2月1日東京生まれ。40年、母が属す短歌会に入会し、短歌に親しむ。48年、実践女子専門学校卒業。51年から「青銅」同人。54年、鮎川信夫、田村隆一らの詩誌「荒地」に参加。60年、第一詩集『来歴』刊行。ほか詩集に『魂の領分』『日日変幻』『夜の中の鳥たち』『ことばの冠』『夢に庭へ』がある。直感や感覚によらず、思索をもって生の論理を詩に昇華する。鮎川信夫研究をライフワークとし、著書『鮎川信夫――路上のたましい』(やまなし文学賞)、『鮎川信夫からの贈りもの』がある。

ISBN:9784783723851
出版社:思潮社
判型:A5
ページ数:432ページ
定価:7000円(本体)
発行年月日:2022年01月
発売日:2022年02月16日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:DC
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:1FPJ