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バイオテクノロジー

再生医療等製品の開発と実用化展望《普及版》

編:シーエムシー出版編集部

紙版

内容紹介

培養容器、足場材料、培地技術など再生医療等製品製造を支える多くの材料・機器を解説した1冊。

目次

【総論編】

第1章 再生医療等製品の開発と実際(概論)
1 はじめに
2 再生医療・細胞治療の臨床研究から企業開発への動向
3 再生医療イノベーションフォーラム

第2章 再生医療実用化促進を目指した規制の整備
1 はじめに
2 再生医療関連法
2.1 薬機法
2.2 再生医療等安全確保法
3 再生医療等に関する省令・基準
3.1 GCTP省令(Good gene、Cell & Tissue Practice)
3.2 生物由来原料基準
3.2.1 動物細胞組織原料
3.2.2 反芻動物由来原料
3.2.3 承認された医薬品等の利用
3.2.4 ヒト由来原料等を作製する作業の記録
4 おわりに

第3章 再生医療等製品の承認審査
1 はじめに
2 開発の動向
3 製造販売承認申請
4 承認審査の流れ
5 ヒト細胞加工製品の承認審査における留意事項
5.1 品質
5.2 非臨床安全性
5.3 臨床
6 おわりに

第4章 再生医療の産業化促進と課題
1 はじめに
2 細胞研究から医療ニーズをふまえた再生医療製品候補をいかに探索していくか
3 製品候補の品質・安全性・有効性に関する試験・評価をいかに実施していくか
4 再生医療製品の製造販売承認申請に行政は科学的、医療的、倫理的ひいては国民の保健衛生向上の観点からいかに対処していくか
5 より多くの再生医療製品の産業化に必要な要素
5.1 企業の責務
5.2 費用対効果
5.3 開発対象
5.4 産業化を社会的理解、認知のもとでより適切に進めていくための要件
6 高度な医療技術を少なからず必要とする臨床適用をいかに達成するか、また、経験知の蓄積とその活用をいかにはかっていくか
7 適切な規制環境の整備とその運用をいかにはかるか
8 今後の展望
9 おわりに

【疾病別開発動向編】

第5章 移植片対宿主病治療薬「テムセル®HS注」の開発
1 会社沿革と概要
2 細胞医療製品開発
2.1 確認申請
2.2 製造工程
2.3 品質評価
2.4 非臨床試験
2.5 第Ⅰ/Ⅱ相試験
2.6 第Ⅱ/Ⅲ相臨床試験
3 海外状況と今後の展開

第6章 自家培養表皮
1 はじめに
2 製品開発
2.1 レギュレーション
2.2 製品コンセプト
2.3 製品仕様
2.4 製造法
2.5 製品検査
2.6 ロジスティック
2.7 治験と承認
3 上市後
3.1 保険算定
3.2 使用成績調査
4 適応拡大
4.1 先天性巨大色素性母斑
4.2 表皮水疱症
5 次世代の製品開発
5.1 メラノサイトを含む新型自家培養表皮
5.2 同種培養表皮
6 新法対応
7 海外の動向
8 おわりに

第7章 ヒト(自己)骨格筋由来細胞シート
1 はじめに
2 製品と治験の概要
3 開発経験からの課題
4 これからの再生医療製品の開発

第8章 細胞成長因子を応用した皮膚再生
1 創傷治癒と皮膚再生
2 浅達性および深達性創傷の治癒過程
3 皮膚再生製品の種類と機能
4 最先端医療を可能にする皮膚再生医療製品:同種培養真皮
5 汎用の皮膚再生医療製品:創傷被覆材と皮膚ケア材
6 美容皮膚科領域をターゲットとしたEGF含有皮膚ケア材
7 皮膚再生医療分野の科学的な進歩と実用化における問題点
8 最先端医療から通常の医療へ:製品化の優先順位

第9章 自家培養軟骨
1 日本の再生医療製品をとりまく状況とその変化
2 関節疾患における軟骨再生医療の重要性
3 世界の培養軟骨技術
4 日本国内の培養軟骨技術
5 自家培養軟骨ジャックの開発と普及の課題
6 今後の展望

第10章 軟骨細胞シートによる関節軟骨の再生治療
1 再生医療を取り巻く市場環境
2 細胞シート工学
3 軟骨再生への取り組み
4 軟骨細胞シートの実用化
5 今後の展望

第11章 インプラント型再生軟骨の研究開発から戦略相談を経て企業治験許可までを経験して
1 再生医療への取り組み
2 インプラント型自己細胞再生軟骨について
3 薬事戦略相談対面助言について(相談項目及び対応は一部分のみ紹介)
3.1 品質試験に関する相談
3.1.1 輸送液の抗生物質量の見直しについて
3.2 非臨床試験に関する相談
3.2.1 標準培養期間を超えた期間の設定の妥当性について
3.2.2 性能、安定性および耐久性の評価を行う動物試験について
3.3 治験に関する相談
3.3.1 本試験を非対照試験として実施することについて
3.3.2 本試験の症例数について
4 企業治験
5 薬事戦略相談で再生医療製品開発企業として学んだ事項
6 再生医療製品開発についての考え方(当社として)

第12章 角膜上皮細胞シート
1 概要
2 角膜上皮幹細胞疲弊症と培養上皮移植
3 上皮細胞シートの細胞源
4 上皮細胞シートの培養基質
5 上皮細胞の調整法および継代の有無
6 フィーダーレイヤーおよび血清と上皮細胞シート
7 上皮細胞シートと成長因子およびROCK阻害剤の効果
8 規制の発展と上皮細胞シートの今後

第13章 角膜上皮の再生医療
1 はじめに
2 角膜上皮の再生医療

第14章 重症低ホスファターゼ症に対する骨髄移植併用同種間葉系幹細胞移植
―先天性骨系統疾患への間葉系幹細胞治療の展望―
1 要旨
2 背景
3 低フォスファターゼ症とは
4 低フォスファターゼ症に対する細胞治療
5 他の先天性骨系統疾患に対する同種間葉系幹細胞移植
6 MSCTの有害事象
7 今後の同種間葉系幹細胞を用いた治療

第15章 脂肪組織由来再生(幹)細胞による肝再生治療法の開発
1 はじめに
2 非臨床試験
3 安全性臨床試験
4 実用化にむけた今後の取り組み
5 おわりに

第16章 遺伝子導入脂肪細胞の移植による持続的酵素補充療法-家族性LCAT欠損症を対象とした治療法開発と難治性疾患への応用展開―
1 はじめに
2 遺伝子治療による酵素補充療法
3 遺伝子治療用脂肪細胞
4 LCAT欠損症
5 LCAT欠損症治療に用いる遺伝子導入脂肪細胞の調製
6 遺伝子導入脂肪細胞移植治療の実用化に向けて
7 おわりに

第17章 iPS由来同種血小板輸血製剤の製法
1 はじめに
2 Promegakaryoblast(巨核球前駆細胞)に相当するまで分化した株を不死化しマスターセルバンク(MCB)とする。
3 MCBの細胞を培養し109レベルまで増殖させる。培地交換することにより多核化を促しproplateletを経て1011レベルの血小板を放出させる。
4 生成された血小板の精製、濃縮、製剤化
5 最終製剤の特性解析と規格設定

第18章 下肢血管再生治療
1 はじめ
2 CLIの病態・疫学・治療
3 EPCの特性・体内動態・生理学的重要性
4 EPC移植による下肢血管再生の前臨床試験
5 CLIに対する血管再生療法の第I/IIa臨床試験
6 CD34陽性細胞分離機器に関する医療機器医師主導治験
7 CD34陽性細胞の再生医療等製品としての薬事承認を目指した企業治験計画
8 最後に

第19章 歯根膜細胞シートによる歯周組織再生
1 はじめに
2 我が国における歯周疾患罹患率の現状
3 歯周組織再生の歴史と現状
4 歯周組織治療用細胞シートに関する評価指標
5 臨床研究「自己培養歯根膜細胞シートを用いた歯周組織の再建」
6 同種細胞への移行
7 同種再生医療等製品を製造する際に必要な検討事項
7.1 ドナースクリーニングとマスターセルバンクの構築
7.2 ワーキングセルバンクと最終製品の検査
7.3 最終製品の出荷方法と安定性の確認
7.4 非臨床安全性試験
7.5 臨床プロトコールの設定
8 歯周領域におけるその他の臨床試験・治験の実際
9 今後の展開

第20章 歯髄細胞バンク&DP(歯髄細胞=Dental Pulp)ストック
1 歯髄細胞バンク&ストック事業について
2 再生医療における細胞ソースとしての歯髄細胞のメリット

第21章 食道上皮再生シート製品の開発
1 現在の再生医療
2 食道がん治療の課題、食道再生シート
3 これまで日本欧州での展開
4 Cell-tissue-productsの移植器具、移植用周辺機器
5 今後の展開

【製造技術・支援技術編】

第22章 磁性体封入カプセル・磁性体標識細胞
1 はじめに
2 ドキソルビシン封入磁性体リポソーム
3 磁気ビーズ標識NK細胞
4 おわりに

第23章 再生医療用保存液の開発
1 はじめに
2 緩慢凍結法とは
3 ガラス化凍結法とは
4 現在までの我が国におけるヒトiPS/ES細胞の凍結保存法
5 再生医療用細胞の凍結保存液に求められる条件とは
6 今後に向けて

第24章 再生医療研究支援のための培養容器
1 ライフサイエンスにおける当社のあゆみ
2 高水準の品質管理がなされた培養器材
3 タンパク質吸着抑制表面処理を施した培養器材
3.1 凝集塊培養用培養容器
3.2 スリットウェルプレート
3.3 高効率細胞回収用遠沈管
4 おわりに

第25章 幹細胞培養容器と材料
1 はじめに
2 幹細胞培養で使用される工程資材
3 シングルユース工程資材の材質
4 工程資材のリスクアセスメント
5 工程資材のリスク
5.1 工程資材の細胞培養への影響
5.1.1 溶出物
5.1.2 不溶性微粒子および不溶性異物
5.1.3 エンドトキシンおよび微生物
5.2 工程資材の安定供給
5.3 工程資材の管理
6 動物細胞の培養装置について
6.1 シングルユース培養装置
6.2 シングルユース培養装置の使用上の注意点
6.3 シングルユース培養バッグによる動物細胞培養例
6.4 シングルユース動物細胞培養バッグを使用する利点
6.5 シングルユース培養槽の再生医療への応用
6.6 シングルユース培養槽の課題
7 おわりに

第26章 膜マイクロファブリケーション・デバイス技術
1 はじめに
2 胚様体自動生産デバイス「PASCL」
3 生分解性薄膜を用いた微細流路網
4 おわりに

第27章 組織再生用繊維性スキャホールド
1 はじめに
2 繊維性スキャホールドの作製法
3 構造特性・バルク特性
4 表面特性
4.1 物理化学的特性
4.2 生理活性の付与
5 生体由来材料を用いた繊維性創傷被覆材
6 PLAナノファイバー神経誘導管
7 おわりに

第28章 無血清・アニマルフリー培地
1 はじめに
2 ES/iPS細胞用培地
3 間葉系幹細胞用培地
4 おわりに

第29章 絹を用いた再生医療材料の開発
1 はじめに
2 再生医療材料としての家蚕絹フィブロインの利点
3 再生医療の用途に合わせた家蚕絹フィブロインのプロセッシング
4 絹を用いた人工血管の開発
5 絹を用いた人工角膜の開発
6 絹スポンジを用いた人工耳軟骨の開発
7 おわりに

第30章 単一細胞からの組織の創製を支えるフェムトインジェクション技術
1 はじめに
2 ギャップジャンクションを介した細胞間コミュニケーションの解析の意義
3 フェムトインジェクション技術の現状
3.1 開発の契機
3.2 SMSRの機能の概要
3.3 フェムトインジェクションの実現
3.4 完全自動化を目指す要素技術
4 フェムトインジェクションを基盤技術としたCxのグローバル解析
5 おわりに

第31章 臓器ファクトリーの創製
1 はじめに
2 再生医療等製品の製造施設の抱える課題
2.1 プロセスの再現性
2.2 スケーラビリティー
2.3 フレキシビリティー
3 再生医療向け自動培養装置の抱える課題
4 細胞操作アイソレーター
5 フレキシブル・モジュラー・プラットフォーム
6 組織ファクトリー
7 臓器ファクトリーの創製
8 今後の展開

ISBN:9784781316925
出版社:シーエムシー出版
判型:B5
ページ数:252ページ
定価:3800円(本体)
発行年月日:2023年04月
発売日:2023年04月10日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:MJ