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新編 基礎解析

編:岩瀬謙一
他著:伊藤公毅
他著:伊藤祥司

紙版

内容紹介

微分積分の起源は,エウドクソスとアルキメデスが,錐の体積,放物線の切片の面積,渦巻き線の接線などを論じたことに始まるが,これらのことが互いに関連がある(らしい)と認識されたのは,ガリレイが「速度が時間に比例する直線運動では,走行距離は時間の2乗に比例する.」ことを発見したことからであろう.それ以来,数学と力学両方の研究が進み,ニュートンとライプニッツにより微分積分の基礎がつくられた.しかし,「極限」の考え方が厳密になることにより,「微分」と「積分」の意味が明確になり,ある程度の基礎知識があれば,誰でも微分積分が理解できるようになったのは,19世紀になってからである.
本書の目的は,微分積分を学ぶために必要な基礎知識を解説することである.必要な知識を1冊の教科書にまとめてあるので,微分積分を高校の数学レベルから学ぼうとする学生がテキストとして用いたり,微分積分を必要とする人が自習する上で役立つ内容であると考える.
この目的のために本書では,例題・問などを数多く取り入れ,演習を通して概念や計算方法の理解を深めることを目指しており,解説を丁寧に読み,例題で計算方法や定義の意味を理解した上で,さらに理解を深める意味において,すべての問や練習問題を積極的に手を動かして計算してくれることを強く望むものである.

目次

第1章 式の計算
 1.1 文字の役割
 1.2 指数
 1.3 整式
 1.4 整式の展開,因数分解
 1.5 和の記号Σ
 1.6 整式の除法
 1.7 有理式の計算
 1.8 等式の変形
 1.9 補足
第2章 関数
 2.1 関数
 2.2 1次関数
 2.3 2次関数
第3章 指数関数と対数関数
 3.1 指数関数
 3.2 対数関数
 3.3 常用対数とその応用
第4章 三角関数
 4.1 三角比
 4.2 弧度法(ラジアン)
 4.3 三角関数の定義
 4.4 三角関数の基本性質
 4.5 三角関数のグラフ
 4.6 角の和と三角関数
 4.7 加法定理
 4.8 倍角の公式・半角の公式
 4.9 三角関数の合成公式
 4.10 積を和になおす公式・和を積になおす公式
 4.11 補足
第5章 複素数
 5.1 複素数の四則
 5.2 共役複素数
 5.3 複素数の絶対値
 5.4 複素数と2次方程式の解
 5.5 複素平面
 5.6 複素数の極形式
 5.7 ド・モワブルの公式
 5.8 n乗根
 5.9 オイラーの公式
第6章 微分
 6.1 微分係数
 6.2 導関数
 6.3 導関数の応用
問題と演習問題の解答
付録 常用対数表

著者略歴

編:岩瀬謙一
大阪電気通信大学 共通教育機構 数理科学教育研究センター 准教授
他著:伊藤公毅
大阪電気通信大学 共通教育機構
他著:伊藤祥司
大阪電気通信大学 工学部

ISBN:9784780609646
出版社:学術図書出版社
判型:B5
ページ数:240ページ
定価:1900円(本体)
発行年月日:2021年10月
発売日:2021年11月15日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:PBK