出版社を探す

奈良大ブックレット

文化財学入門 11

他著:今津 節生
他著:相原 嘉之
他著:小林 青樹

紙版

内容紹介

考古学、美術史学、保存科学、史料学、文化財防災学、博物館学……日本随一の文化財学科の教員たちによる、文化財学への招待。

目次

はじめに  (今津 節生)
  ――文化財学入門

第1章 文化財学 事始め  (相原 嘉之)
  ――文化財学と奈良大学文化財学科
 一 はじめに
 二 文化財とは
 三 文化財の種類
 四 文化財保護の歴史
 五 文化財保護法の制定
 六 文化財保護法の改正
 七 文化財学に関わる学問
 八 奈良大学「文化財学科」

第2章 考古学の研究成果を展示する  (小林 青樹)
  ――奈良大学博物館令和四年度企画展の軌跡
 一 計画のはじまり
 二 研究からはじめる
 三 現物を確認する
 四 現地に立つ
 五 展示の完成
 六 展示の成果と未来

第3章 学生たちとおこなう地方に残る文化財の保存科学的調査  (魚島 純一)
 一 はじめに
   ──きっかけは卒業生のご縁
 二 薬師堂について
 三 格天井板絵
 四 苦労した天井板絵の写真撮影
 五 その他の調査
 六 板絵に使われた絵具を知りたい
 七 格天井板絵の分析
   ──忘れ去られていた絵具の発見
 八 地方に残る文化財を調査することの意義

第4章 3Dデータを活用した文化財の研究・展示・教育  (今津 節生)
 一 はじめに
 二 文化財の3Dデータが持つ潜在能力と魅力
 三 研究事例と今後の活用の可能性
 四 まとめ
   ──デジタル複製品の活用

第5章 文化財の保存修復と科学調査  (杉山 智昭)
  ――X線CTスキャナと遺伝子解析による健康診断
 一 文化財の保存修復について
 二 X線CTスキャナを用いた文化財の調査
 三 遺伝子解析による歴史的木造建築物の調査
 四 文化財の保存修復と科学調査のこれから

第6章 文化財学科の美術史学  (原口 志津子)
 一 研究対象
 二 美術史学の方法
 三 仏教絵画の調査
 四 屏風の調査
 五 落款印章のある掛幅の調査
 六 結び

第7章 盗まれる仏像  (大河内 智之)
  ――その背景と現状
 一 仏像盗難の歴史と背景
 二 盗まれる「村の仏像」
 三 「お身代わり仏像」による防犯対策
 四 みんなで守る文化財

第8章 文献資料から文化財の素性を解き明かす  (?川 敏子)
  ――国宝金銅灌頂幡の奉納者
 一 はじめに
 二 金銅灌頂幡奉納者の謎
 三 ミオヤノミコトの尊称
 四 片岡御祖命の特定
 五 片岡の地と糠手姫皇女
 六 金銅灌頂幡は何を語るか

第9章 文化財防災を大学で学ぶこと  (岡田 健)
 一 はじめに
 二 文化財防災の考え方
 三 文化財の「保護」と「活用」
 四 おわりに
   ──総合の学、実践の学としての「文化財」

著者紹介
奈良大ブックレット発刊の辞

著者略歴

他著:今津 節生
保存科学担当。一九五五年、和歌山県白浜町生まれ。奈良大学学長。青山学院大学大学院博士課程後期課程単位取得済退学。京都工芸繊維大学博士(学術)。専門は文化財保存科学。
主な著書 『正倉院宝物の研究 螺鈿紫檀五絃琵琶』〔共著〕(東京美術、二〇二一)、『興福寺乾漆像の研究─X線CTスキャナによる構造解析─』〔共著〕(奈良大学、二〇二〇)、『阿修羅像のひみつ』〔共著〕(朝日新聞出版社、二〇一八)ほか多数。
他著:相原 嘉之
考古学担当。一九六七年、大阪市生まれ。奈良大学准教授。奈良大学文学部文化財学科卒業。奈良大学博士(文学)。専門は日本考古学・文化財学。
主な著書 『飛鳥・藤原の宮都を語る』(吉川弘文館、二〇一八)、『古代飛鳥の都市構造』(吉川弘文館、二〇一七)、『蘇我三代と二つの飛鳥』(新泉社、二〇〇九)。
他著:小林 青樹
考古学担当。一九六六年、群馬県富岡市生まれ。奈良大学教授。國學院大學大学院文学研究科博士課程後期日本史学専攻満期退学。九州大学博士(文学)。専門は東アジア考古学。
主な著書 『弥生文化の起源と東アジア金属器文化』(塙書房、二〇一九)、『倭人の祭祀考古学』(新泉社、二〇一七)ほか多数。

ISBN:9784779517471
出版社:ナカニシヤ出版
判型:A5
ページ数:100ページ
定価:900円(本体)
発行年月日:2023年07月
発売日:2023年07月13日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JBCC