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やさしく学べる心理統計法入門

増補版

こころのデータ理解への扉 その2

著:鈴木 公啓

紙版

内容紹介

心理統計の主眼は様々な反応や誤差をどの方法でどう扱うかにある。
この反応や誤差にこそ人間像が潜んでいる。
ある制限のもとではあっても言えることははっきり言うために統計の論理を重視しながら、
記述統計と推測統計の基礎をしっかり学ぶ。
初版になかった分散分析を加えて充実させた。


●著者紹介
鈴木公啓(すずき ともひろ)博士(社会学)
広島大学教育学部卒(1999 年)
東洋大学大学院社会学研究科修了(2008 年)
現職 東京未来大学准教授
著作 パーソナリティ心理学概論(編著 2012 年)ナカニシヤ出版
   心理学基礎実験を学ぶ(編著 2016 年)北樹出版
   痩せという身体の装い(単著 2017 年)ナカニシヤ出版 
   パーソナリティ心理学入門(共著 2018年)ナカニシヤ出版
   装いの心理学(編著 2020年)北大路書房 ほか

目次

はじめに & この教科書の使い方

第1部 準備編

0章 まえふり―なぜ心理学を学ぶのに統計を勉強しなければいけないのか―
 
1-4 順序尺度
1-5 間隔尺度と比例尺度
1-6 尺度の種類による情報の量
1-7 データの分類
1-8 こころを数値化する
コラム1 摂氏と華氏と絶対温度

第2部 記述統計編

2章 データをまとめてみる(図表編)
2-1 記述統計とは
2-2 データをまとめることの意味
2-3 カテゴリーデータについて表にまとめる
2-4 連続的なデータを度数分布表にまとめる
2-5 グラフにまとめる
コラム2 累積度数と相対累積度数
コラム3 電卓での2乗の計算方法
コラム4 グラフのごまかし

3章 データをまとめてみる(記述統計量編)
3-1 代表値
3-1-1 平均値
3-1-2 中央値(メジアン,メディアン)
3-1-3 最頻値(モード)
3-2 散布度
3-2-1 分散
3-2-2 標準偏差
3-2-3 四分位範囲
3-2-4 レンジ
3-2-5 散布度はなぜ必要か
3-3 代表値と散布度の指標の使い分け
3-4 標準化得点と偏差値
コラム5 イメージとリアルと
コラム6 平均値の数式と算出方法
コラム7 歪度と尖度

4章 相関分析とピアソンの積率相関係数
4-1 相関分析とは
4-2 相関の有無,強さ,そして正と負
4-3 相関と散布図
4-4 ピアソンの積率相関係数の読み取り
4-5 ピアソンの積率相関係数の算出方法
コラム8 相関係数の絶対値での表記
コラム9 ピアソンの積率相関係数を算出してはいけない場合
コラム10 共分散と相関係数
コラム11 相関分析と推測統計

第3部 推測統計編

5章 サンプリング
5-1 調査の種類(全数調査と標本調査)
5-2 サンプリング
5-3 母集団のパラメータ(母数)と標本統計量
コラム12 偏りのないサンプリングのために

6章 確率と正規分布
6-1 確率とは?
6-2 確率分布
6-3 正規分布
6-4 正規分布と標準偏差
6-5 標準正規分布
コラム13 イメージとリアルと(その2)

7章 確率の読み取り
7-1 二項分布の確率の読み取り方
7-2 標準正規分布の確率の読み取り方(zから確率を読み取る)
7-3 標準正規分布の確率の読み取り方(確率からzを読み取る)
コラム14 正規分布以外の確率分布の例

8章 推定
8-1 点推定(平均値)
8-2 点推定(分散)
8-3 点推定(比率)
8-4 区間推定(平均値)
8-6 平均値の信頼区間の算出方法
8-7 分散の信頼区間の算出方法
8-8 比率の信頼区間の算出方法

9章 検定の基礎
9-1 帰無仮説と対立仮説
9-2 第一種の過誤と第二種の過誤
9-3 有意水準とp値

第4部 基本的な統計的仮説検定

10章 分散の等質性の検定
10-1 分散の等質性の検定の考え方
10-2 推測統計の流れ
コラム15 対応ありデータと対応なしデータ
コラム16 有意水準と検定結果の記述方法

11章 対応のない平均値の差の検定(分散が等しい場合)
11-1 対応なしと対応あり
11-2 対応のない平均値の差の検定(分散が等しい場合)とその考え方
11-3 推測統計の流れ

12章 対応のない平均値の差の検定(分散が等しくない場合)
12-1 対応のない平均値の差の検定(分散が等しくない場合)とその考え方
12-2 推測統計の流れ
コラム17 有意でなかった場合の表現

13章 対応のある平均値の差の検定
13-1 対応のある平均値の差の検定とその考え方
13-2 推測統計の流れ

14章 独立性の検定
14-1 クロス表と独立性の検定
14-2 独立性の検定とその考え方
14-3 推測統計の流れ
コラム18 χ2 のもう1つの算出方法
コラム19 イエーツの連続性補正
コラム20 フィッシャーの正確確率検定
コラム21 2 × 2 以外の場合

15章 分散分析―1要因の対応なしデータの分散分析(1要因被験者間分散分析)
15-1 分散分析の種類
15-2 分散分析の考え方
15-3 分散の分解
15-4 多重比較法
15-5 検定の多重性
15-6 推測統計の流れ
コラム22 2要因の分散分析

16章 分散分析―1要因の対応ありデータの分散分析(1要因被験者内分散分析)
16-1 分散分析の考え方
16-2 分散の分解―対応なしとの比較
16-3 多重比較法
16-4 推測統計の流れ
コラム23 分散分析不要論

第5部 他の推測統計など

17章 相関分析の推測統計(無相関検定)
17-1 推測統計の流れ

18 章 その他の分析方法およびまとめ
18-1 分析方法と尺度の種類
18-2 最後に
コラム24 平均値の差の検定の前提としての分散の等質性の検定

練習問題の解答よび解説

索引

付録1復習ノート
ノート1 割合とパーセンテージ(百分率)
ノート2 小数の四捨五入
ノート3 以上,以下,未満,より大きい,より小さい
ノート4 有効桁数
ノート5 絶対値
ノート6 まるめの誤差
ノート7 電卓の「+/?」記号の使い方

付録2数表
付表1 標準正規分布における確率
付表2 t 分布(信頼区間)
付表3 F 分布
付表4 t 分布(tの臨界値,両側)
付表5 χ2 分布(χ2の臨界値,片側)
付表6 ボンフェローニ法を用いる際のt分布(tの臨界値,有意水準5%,両側) 



著者略歴

著:鈴木 公啓
1999年 広島大学教育学部卒業
2008年 東洋大学大学院博士後期課程修了 博士(社会学)
現在  東京未来大学こども心理学部講師
主著に,
鈴木公啓(2015).体型印象管理予期と他者の新密度および性別─痩身を望む若年女性において─ 実験社会心理学研究,55 , 50 - 59 .
鈴木公啓(2015).体型印象管理予期と痩身願望の関連における調整要因─痩身評価の有無と現実の体型─ 対人社会心理学研究,15 ,7 - 15 .
鈴木公啓(2014).新しいシルエット図による若年女性のボディイメージと身体意識の関連についての再検討 社会心理学研究,30 , 45 -56.
鈴木公啓( 2013).過度なダイエット 日本パーソナリティ心理学会(編)パーソナリティ心理学ハンドブック(第15章3 節 pp. 114 - 120 )福村出版 他

ISBN:9784779514968
出版社:ナカニシヤ出版
判型:B5
ページ数:216ページ
定価:2600円(本体)
発行年月日:2021年04月
発売日:2021年04月05日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JM