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われわれはどんな「世界」を生きているのか

来るべき人文学のために

編:山室 信一
編:岡田 暁生
編:小関 隆

紙版

内容紹介

歴史修正主義が跋扈し、人文学の危機が叫ばれるなか、あえて「世界」とは何かを問う。人文学の根源的な問い直しのために。

目次

●主な内容

第Ⅰ部 われわれはいかなる「世界」に生きているのか

 第一章 なぜ、「世界」を問題とするのか

 第二章 データ・リヴァイアサンの降臨

 第三章 グローバル市民社会

 第四章 「国民」という主権者の啓蒙の問題

 第五章 さらば抑圧

第Ⅱ部 われわれの「世界」はいつ始まっていたのか

 第六章 前衛失速、電子音、波動化

 第七章 「偉大な社会」から破砕の時代へ

 第八章 核時代を生き残るために

 第九章 総力戦がイギリス社会に遺したもの

第Ⅲ部 歴史認識がなぜ問題になるのか

 第十章 「ジェノサイド」の想起と忘却をめぐる覚書

 第十一章 戦後日本の中国史研究における「近代」

 第十二章 韓国「歴史戦争」と大韓民国臨時政府

 第十三章 抹消記号を付されたユートピア

第Ⅳ部 来るべき人文学のために

 第十四章 モデルネ 新しいものの思考法

 第十五章 生き物としての実験室と有機的な網目

 第十六章 ボロとクズの人文学

おわりに代えて

著者略歴

編:山室 信一
京都大学名誉教授。1951年生まれ。東京大学法学部卒業。衆議院法制局参事、東北大学助教授などを経て、京都大学人文科学研究所教授。法学博士。『法制官僚の時代――国家の設計と知の歴程』(木鐸社、1984年、毎日出版文化賞)、『キメラ――満洲国の肖像』(中公新書、1993年、吉野作造賞)、『思想課題としてのアジア――基軸・連鎖・投企』(岩波書店、2001年、アジア・太平洋賞特別賞)、『日露戦争の世紀――連鎖視点から見る日本と世界』(岩波新書、2005年)、『憲法9条の思想水脈』(朝日選書、2007年、司馬遼太郎賞)など、著書多数。

編:岡田 暁生
京都大学人文科学研究所教授。大阪大学文学部博士課程修了。近代西洋音楽史。『オペラの運命』(中公新書)、『西洋音楽史』(中公新書)、ほか。
編:小関 隆
京都大学人文科学研究所教授。一橋大学大学院社会学研究科博士課程単位取得退学。イギリス・アイルランド近現代史。『プリムローズ・リーグの時代』(岩波書店)、『アイルランド革命 1913-1923』(岩波書店)、ほか。

ISBN:9784779513923
出版社:ナカニシヤ出版
判型:A5
ページ数:382ページ
定価:4200円(本体)
発行年月日:2019年03月
発売日:2019年05月10日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:GT