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フィギュール彩

ヘミングウェイとパウンドのヴェネツィア

著:今村 楯夫
著:真鍋 晶子

紙版

内容紹介

ヘミングウェイとパウンドはともにアメリカに生まれたが、
人生の大半を外国に暮らした。
事物を直視し、極限まで文字を削り、言葉の響きに耳を傾け、言葉を紡いだ。
ふたりは定型と固定観念を打ち破り、実験的な文学的「挑戦」を続けた。
ふたりは文化の都・パリを離れ、ヴェネツィアで交錯する。
それは水都を謳うという芸術的かつ精神的な交感であった。
本書では今村楯夫が「ヘミングウェイ」を担当し、
真鍋晶子が「パウンド」を担当する。
個別の音を出しながら、二重奏となって読者の耳に届けば幸いである。

【Ernest Miller Hemingway】(1899 ~ 1961)小説家、詩人。
彼はほとんどの作品を1920 年代中期~ 1950 年代中期に書き上げた。
1954 年ノーベル文学賞受賞。彼の作品はアメリカ文学の古典とされる。
【Ezra Weston Loomis Pound】(1885 ~ 1972)詩人、批評家。
20 世紀初頭のモダニズム運動の中心人物。
政治的見解、特にムッソリーニへの支持と反ユダヤ主義によって
多くの批判を受けた。
しかし20 世紀の英米文学のモダニズム革命で演じた彼の役割は大きい。
詩人として長文詩の自由韻律の採用に成功。
イマジズム詩は特にオブジェクティズム詩人に影響を与え、
また『キャントウズ』はビートジェネレーションの詩人の基準となった。
20 世紀以降の実験的詩作品は彼の影響を受けた。
1972 年ヴェネツィアにて死去(サン・ミケーレ島に眠る)。

目次

【第1部】ヘミングウェイとヴェネツィア
(序章)ヴェネツィアへの旅路
(1章)大運河からの眺め
(2章)豪華なるグリッティ・パレス・ホテル
(3章)ヘミングウェイとダヌンツィオ
(4章)ユダヤ・ゲットーの広場
(5章)ヴェネツィア断想
(6章)ヴェネツィアから負傷した地点へ
(7章)雨の中の少女
(8章)イヴァンチッチ家の別荘
(9章)ヴェネツィアの市場
(終章)最後の晩餐
【第2部】パウンドとヴェネツィア
(1章)ヴェネツィアとの出会い
(2章)秘密の巣
(3章)サン・ミケーレ墓の島
(4章)カルパッチョの頭蓋骨
(5章)宝石箱
(終章)ひとつの水脈

著者略歴

著:今村 楯夫
Tateo Imamura
東京女子大学名誉教授。1943 年生まれ。1966 年静岡大学教育学部卒業。
1975 年ニューヨーク州立大学ビンガムトン校大学院博士課程中退。
1987 年東京女子大学教授。1992 年日本ヘミングウェイ協会設立、
2001 年会長。
主な著書は『ヘミングウェイ』(冬樹社)『ヘミングウェイと猫と女たち』
( 新潮選書)『ヘミングウェイのパリ・ガイド』(小学館)
『ヘミングウェイの言葉』(新潮新書)等、
主な訳書には『ワシントン広場で微笑んで』(レイモンド・フェダマン、本の友社)
『嫌ならやめとけ』(レイモンド・フェダマン、水声社)
『ストレート・レザー』(ハロルド・ジェフィ、新潮社)等。
著:真鍋 晶子
Akiko Manabe
滋賀大学経済学部教授。1960 年生まれ。
1988 年京都大学大学院文学研究科博士前期課程修了。
1995 年カリフォルニア州立大学サンフランシスコ校修士課程修了。

ISBN:9784779170263
出版社:彩流社
判型:4-6
ページ数:228ページ
定価:1900円(本体)
発行年月日:2015年01月
発売日:2015年01月21日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:FB