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中国革命と写真

黎明期から文革まで

著:岡井 耀毅
編:岡井 禮子

紙版

内容紹介

密接に重なり合う激動の中国と写真家たち!

「当時中国は鎖国状態で、アヘン戦争で敗れ、不平等条約のもとで
写真の黎明期を迎えた。
そして外国人が経営する写真スタジオの助手や、
第二次アヘン戦争の従軍カメラマンなどから写真を学んだ中国人たちが、
中国写真の源流となっていった過程と実情が、
岡井流のドキュメンタルな筆致によって詳細に書かれている。
清朝の崩壊、共産軍の写真工作隊の活動および、
日本の満州侵略を画報で報じ一般大衆に広く知らしめたことなど、
時代の変遷に写真家たちがいかにかかわったかという事実は、
写真人のみならず興味を惹き付けられるに違いない。
 また、周恩来総理の死、天安門事件とアマチュア写真家の活躍等々、
この時代になると岡井は生きた証人から直接取材した内容が多くなり、
生きた歴史書を読んでいるように身に迫って感じてくる。」(田沼武能)

写真60点収載!

目次

はじめに     岡井禮子
本書によせて   田沼武能(日本写真家協会前会長)
第一章 黎明期  民主独立闘争の中で目覚めていく中国写真界
第二章 発展期I  芸術から報道へと傾斜していく激動の時代
    発展期II 先鋭化するナショナリズムとニュース写真
第三章 展開期  革新勢力に呼応した「国防写真」
第四章 苦難期I  革命の聖地延安を目指した映画人・写真家たち
    呉印咸が撮影した延安の中国共産党軍〈1938 ~ 1943年〉
    苦難期II 『中国の赤い星』が世界に知らせた革命の大義
    苦難期III 延安から新政府樹立まで
        ──革命を支援した解放区の写真政策
    苦難期IV  吹き荒れる文革の嵐と写真家たち
第五章 開放期  聞こえはじめた自由化への胎動
中国近現代写真関連年表
参考文献・写真資料
あとがき     岡井禮子

著者略歴

著:岡井 耀毅
おかい てるお
早稲田大学卒業後、朝日新聞社入社。
社会部、東京本社外報部、ソウル支局長、『週刊朝日』副編集長、
『アサヒカメラ』編集長などを歴任。
退社後はジャーナリストとして写真評論の執筆、写真集の編集等を
手掛ける。
『評伝 林忠彦』で日本写真協会年度賞受賞、『土門拳の格闘』で
日本写真協会学芸賞を受賞。
著書等に
『写俳人の誕生』(彩流社、2014年)、
『現代写真家の仕事術 表現のマル秘』(彩流社、2011年)、
『肉声の昭和写真家 12人の巨匠が語る作品と時代 平凡社新書』
(平凡社、2008年)、
『昭和写真劇場』(成甲書房、2008年)、
『土門拳の格闘 リアリズム写真から古寺巡礼への道 』
(成甲書房、2005年)、
『ラクチョウの記憶 写真連想小説』
(海拓舎、2001年)、
『評伝林忠彦 時代の風景』
(朝日新聞社出版局、2000年)、<…
編:岡井 禮子
おかい れいこ
1933年、京都に生れる。
1956年、東京外国語大学中国語科卒
       東京都立東高等学校教諭、中国語、英語講師。
現在、中国語教育学会名誉会員、日本中国文化交流協会会員。
主な著書
『私の戦中戦後絵日記 昭和十九年三月~二十二年八月』(彩流社、2019年)、
『孫文を助けた山田良政兄弟を巡る旅』(彩流社、2016年)、
『日本で生きる中国帰国者』(中国帰国者の会、2004年)。
主な訳書
『孫婉  孫文愛嬢の波瀾の生涯』
(孫霄 著、岡井禮子 訳、日中言語文化出版社、2017年)。
共著書
『十年書簡話《聊齋》 探尋鬼狐故事里的中國文化』、
(劉鑫全 等、南開大學出版社、2018年)。

ISBN:9784779127007
出版社:彩流社
判型:A5
ページ数:160ページ
定価:2500円(本体)
発行年月日:2020年08月
発売日:2020年08月24日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:WFA
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:AJ