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妄想と強迫

フランス世紀末短編集

著:エドゥアール・デュジャルダン
訳:萩原 茂久

紙版

内容紹介

妄想と強迫観念に囚われた人間たちの心を解剖した、
19 世紀末フランスの悪魔的短編小説集。

20 世紀モダニズム文学に広く使われた手法、
「内的独白」(意識の流れ)。
ジェイムズ・ジョイスに影響を与え、マラルメに賞賛された
『月桂樹は切られた』(邦訳『もう森へなんか行かない』)で、
誰よりも早くその手法を用いた作家、デュジャルダン。

『内的独白について』(思潮社、鈴木幸夫・柳瀬尚紀訳、1970 年)、
『もう森へなんか行かない』(都市出版社、鈴木幸夫・柳瀬尚紀訳、
1971 年)以降、日本では広く知られることのなかった
デュジャルダンの、若き日の作品が本書で掘り起こされる!

目次

近づく狂気
過ぎ去った狂気
愛のことば
ダーラナ
一日の物語
子への恐怖
足つかみ悪魔
鉄の処女
自己処刑者
降霊術者(今ある狂気)
遺言
地獄
聖職者

著者略歴

著:エドゥアール・デュジャルダン
Édouard Émile Louis Dujardin.
1861 年生まれ。初期の象徴派に属する作家・詩人。
1886 年『妄想と強迫』、
1888 年『月桂樹は切られた』を刊行。
1891 年、詩『恋愛の喜劇』。
それ以降、作者の興味は宗教史の研究などに移り、
初期の象徴派的作品への注目をそらせる。
1949 年死去。
訳:萩原 茂久
はぎわら・しげひさ
フランス文学者・甲府市に生まれる。
1971 年東京大学大学院人文科学研究科博士課程満了。
獨協医科大学名誉教授。元国際医療福祉大学教授。
著書に、
『心理小説における情念と自我―ラ・ファイエト夫人研究』
(風間書房)〔文部省助成学術図書〕、
『歴史・情念・真理―十七世紀フランス文学論』(駿河台出版社)、
『記録と小説とのあいだ―ラ・ファイエット夫人作品論』
(北樹出版)〔日本図書館協会選定図書〕。
訳書に、
ヴァランティーヌ・ポワザ
『実像クレーヴの奥方
―《ヴァロワ宮廷の華》アンヌ・デストの生涯』(彩流社)
〔精神世界の分野〕、
ラム・ダス
『覚醒への旅』(平河出版社)
〔これはサンマーク文庫の一冊ともなる―サンマーク出版〕。
小説に、
『いとこ惠美』(彩流社)。

ISBN:9784779122279
出版社:彩流社
判型:4-6
ページ数:184ページ
定価:2000円(本体)
発行年月日:2016年04月
発売日:2016年04月21日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:FB