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フィリピン・ミンダナオ子ども図書館

手をつなごうよ

日本にいちばん近いイスラム紛争地域での活動

著:松居 友
企画・編集・デザイン・制作:こどもくらぶ

紙版

内容紹介

絵本で子どもたちに
笑顔を!

15年前、フィリピンの紛争地域に「子ども図書館」の
一粒の種がまかれた。その芽は着実に成長し、
社会不安と貧困で笑顔が消えていた子どもたちに、
強い力をあたえ続けている。そして、これからもかならず。

 肥沃で鉱物資源も豊富、漁場にもめぐまれている
フィリピンのミンダナオ島……。だがこの島では、
宗教対立や民族対立などにより、この40年間、紛争が
絶えたことがなかった。ひどい貧困状態と社会不安のなか、
子どもたちからは笑顔が消えていた。紛争で親を亡くした
子どもも多い。なかには銃を手にする子どももいた。
いわゆる少年兵だ。
 2000年、ぼくがこの島を訪れたとき、
苦境にあえぐ子どもたちの現実に直面して、自分に
できることはないだろうかと考えた。いろいろ思い悩んだ
すえに考えたことが、絵本の読み聞かせだった。そして、
少しでも多くの子どもたちに絵本の世界を知ってもらい
たいとの思いで考えたのが、図書館をつくることだった。
 この本は、日本にいちばん近いイスラム紛争地域と
いわれるミンダナオ島で、ぼくがどのようにして、
多くの人たちの協力を得て「ミンダナオ子ども図書館」を
つくり、絵本の力で子どもたちの笑顔を取りもどしたのか、
その軌跡と現状、これからについて記したものである。
その背景にある地域の状況や、ぼく個人についてもふれて
みることにする。
                (「はじめに」)より

目次

はじめに
第一章 ミンダナオ子ども図書館の子どもたち
第二章 ミンダナオ島ってどんなところ?
第三章 ぼくが図書館をはじめたきっかけ
第四章 いざ、ミンダナオ子ども図書館の開設
第五章 生きる力ってなんだろう
あとがき

著者略歴

著:松居 友
まつい とも
ミンダナオ子ども図書館館長。
1953年、東京生まれ。1979年上智大学大学院独文修士課程修了。
ザルツブルク大学留学。福武書店(現ベネッセ)の児童図書
編集長を経て北海道へ移住。1998年フィリピン・ミンダナオ島
に渡り、2002年「ミンダナオ子ども図書館(MCL)」設立、
翌年、現地NGO法人とする。
フィリピン・ミンダナオのイスラム戦闘地域近くで、100人近く
の子どもたちと共に暮らす。2012年、現地マノボ族の洗礼を受け
酋長となる。(洗礼名アオコイ・マオンガゴンは、「心から
人を助ける我らの友」の意味)。
父は、福音館書店・初代編集長の松居直氏。
著書は『わたしの絵本体験』(教文館)、
『ふたりだけのキャンプ』(童心社)、『おひさまのくにへ』
(BL出版)、『サンパギータのくびかざり』(今人舎)ほか
多数。フェイスブック:松居友
●サイト検索:「ミンダナオ子ども図書館だより」
http://www.edit.ne.jp/~mi…
企画・編集・デザイン・制作:こどもくらぶ
こどもくらぶは、遊び・国際交流・福祉分野の
児童書・教育書を企画・編集している
エヌ・アンド・エス企画編集室の愛称。
最近は、大人も読める翻訳絵本も積極的に
手がけている。

ISBN:9784779122231
出版社:彩流社
判型:A5
ページ数:176ページ
定価:1800円(本体)
発行年月日:2016年04月
発売日:2016年04月13日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:GL