アメリカの福祉改革とジェンダー
「福祉から就労へ」は成功したのか?
著:佐藤 千登勢
内容紹介
1990 年代後半に行われた福祉改革が、アメリカ社会にもたらした影響を、ジェンダー、人種・エスニシティ、市民権の観点から詳細にたどった労作!1996 年にクリントン政権の下で制定された福祉改革法は、財政赤字を削減し、社会福祉行政の分権化と民営化を進めたが、それによって、福祉受給者の大半を占めるマイノリティのシングルマザーや移民女性の生活は大きな打撃を受けた。福祉の受給年数が制限され、いわゆるワークフェアによる就労支援が進められたことで、非正規の低賃金労働への就労や増加し、労働市場における性別職務分離が一層、固定化されることになった。本書は、1990 年代の福祉改革がこうした女性の生活に与えた影響を具体的に考察するとともに、それに対抗する形でマイノリティや移民の女性たちが担うようになった新しいタイプの労働運動に目を向け、福祉国家としてのアメリカがいかに再編されつつあるのかを明らかにしていく。
目次
序論
第1章 1996 年福祉改革法とジェンダー―福祉受給者としての女性―
第2章 福祉改革と就労支援―女性福祉受給者の賃金労働への就労―
第3 章 福祉改革と市民権―1996 年福祉改革法の移民への影響―
第4 章 メディケイドの削減と介護労働
第5 章 メディケイドの削減と労働運動―ホームケア・ワーカーの組織化―
結論
図表や年表 多数!
ISBN:9784779120022
。出版社:彩流社
。判型:A5
。ページ数:232ページ
。定価:3200円(本体)
。発行年月日:2014年06月
。発売日:2014年06月09日
。国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JKS。