ヨネ・ノグチ
夢を追いかけた国際詩人
著:星野 文子
紙版
内容紹介
かつて、アメリカ・イギリスでセンセーションを
巻き起こした日本人詩人がいた!
明治時代の日本を飛び出し、単身アメリカに渡ったヨネ・ノグチこと
野口米次郎(1875-1947)。のちの世界的彫刻家イサム・ノグチの
父でもある彼は、19 世紀末から20 世紀初頭にかけてのアメリカで
日本人初となる英詩集『明界と幽界』や、小説『日本少女の米国日記』を
刊行し、高い評価を受けていた。その活躍に比して戦後日本では
ほぼ忘れ去れていた彼が、近年になって映画『レオニー』(2010 年。
イサムの母レオニーの生涯を描く)公開や関連書籍刊行などにより、
再び注目を集め始めている。本書は、残された書簡を軸に、
彼の人柄と英米における活躍ぶりを生き生きとたどった
「ヨネ・ノグチ入門」である。
目次
はじめに
一.サンフランシスコ
異国への憧れ/渡米——名前も呼ばれなかった日々/ホア
キン・ミラーの「高丘」へ/日本人初の英詩集の出版
二.ニューヨーク
シカゴとフランク・パットナム/詩との格闘/レオニー・
ギルモアと小説出版
三.ロンドン
アメリカ化された日本人/英詩集『東海より』自費出版/
マイケル・ロセッティとの出会い/アウトサイダーの夏目
漱石とインサイダーのヨネ・ノグチ/再びアメリカへ
四.日本
11 年ぶりの帰国/文化大使的な活動/戦時中と戦後直後
の他界
おわりに
補章(レオニーとイサム親子の来日)