出版社を探す

定本 沖縄戦

地上戦の実相

著:柏木 俊道

紙版

内容紹介

あなたは知っていますか、リアルなこの歴史を!
市民を巻き込んだ理不尽な日米両軍のすさまじい沖縄戦の実相を、多数の図版と写真を使用し、その全体像に迫った入門書。
「沖縄の『県史』、『市町村史』をみて驚くことは、すべての史誌が沖縄戦の惨禍に触れていることです。なかにはA4版1,000p×数巻を費やして扱っているところもあります。また、住民数百人の字(あざ)で1巻を使って沖縄戦史を扱っているシマ(沖縄方言で集落のこと)があります。これらの史誌は、多くが沖縄戦の解説とともに市民の投稿や聞き取り調査で構成されています。」(本書「まえがぎ」より)

目次

Ⅰ 沖縄まで ―― 連合軍の反攻と沖縄の迎撃作戦
(1)沖縄へ 
[ガダルカナル][マリアナ、フィリピンの陥落][氷山作戦]  
(2)大本営の沖縄作戦 
[第32軍の配備][大元帥と沖縄作戦] 
(3)第32軍編成される 
[第32軍の戦闘準備] 
(4)市民の戦争準備 
[航空基地建設][陣地構築][疎 開][第32軍司令官訓示][10・10][市民の徴兵] 
(5)天1号作戦  
[全軍特攻][九州沖航空戦] 
Ⅱ 上 陸 ―― 圧倒的な物量の差
(1)上陸迫る 
[上陸準備攻撃][海上挺身戦隊][海上特攻兵器の沖縄戦] 
(2)上陸日はイースターサンディ 
(3)沖縄を分断 
(4)飛行場を奪還せよ 
(5)市民の戦争 
[読谷山村][北谷村][中城村][美里村・越来村] 
Ⅲ 北部の戦い ―― アメリカ軍の初戦制圧 
(1)八重岳の戦い 
(2)遊撃隊の戦闘 
(3)伊江島侵攻 
(4)市民の戦い 
[名護・本部][恩納村] 
(5)伊江島の市民兵たち 
Ⅳ 首里フロントの戦い ―― 嘉数高地からシュガーローフへ
(1)嘉数高地の戦い 
(2)前田高地の争奪戦 
(3)日本軍の総反攻作戦 
(4)シュガーローフの戦い 
(5)運玉森 
(6)烈空挺隊 
(7)頭郡市民の戦争 
[宜野湾村][中城村][浦添村][西原村][首里市][真和志村] 
Ⅴ 首里撤退 ―― 最後の一兵まで 
(1)撤退作戦 
(2)負傷者の“処分” 
(3)官(県庁)の戦い 
(4)島尻市民の戦争 1 
[南風原村][豊見城村][佐敷村][知念村] 
Ⅵ 摩文仁の丘 ―― 掃討戦と市民の犠牲 
(1)新布陣 
(2)海軍の撤退 
(3)第32軍司令部の最期 
(4)最期の沖縄 
(5)島尻市民の戦争2 
[東風平町][玉城村][具志頭村][糸満町][兼城村][高嶺村][真壁村][喜屋武村][摩文仁村] 
Ⅶ 自決と虐殺 ―― 軍が守ったもの 
(1)「集団自決」 
[渡嘉敷島][座間味島][阿嘉島・慶留間島][伊江島][読谷山村][南部] 
(2)日本軍の住民虐殺 
[久米島][国 頭][伊江島][中 頭][島 尻][八重山]    
地上戦の実相――あとがきにかえて 
参考文献 
1945年沖縄戦年表 
沖縄戦ブックリスト 

著者略歴

著:柏木 俊道
1945年生まれ。
1969年北海道大学卒業。
1969年より東京で出版編集に従事。
1990年この頃より、沖縄戦に関する資料を収集。
2005年沖縄県に移転、本格的に市町村史等の資料収集を開始。
2012年逝去。

ISBN:9784779117978
出版社:彩流社
判型:A5
ページ数:278ページ
定価:2800円(本体)
発行年月日:2012年06月
発売日:2012年06月20日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:NHF
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:1FPJ