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The Complete Works of George Eliot

ジョージ・エリオット全集 3

フロス河畔の水車場

著:ジョージ・エリオット
訳:植松 みどり

紙版

内容紹介

「ずっとそんなふうに自分を苦しめたままでいることはできないよ──」
生きることへの深い洞察とリアリズムの融合した英国小説の真髄、新訳で登場。

【作品のあらすじ】
19世紀、大英帝国として栄華を極める前夜のイギリス田園地帯。製粉と酒造を生業とするタリヴァー家で、個性豊かな少女マギーは父と母、そして誰よりも愛する兄トムと暮らしていた。しかし穏やかで牧歌的な生活は、裁判敗訴をきっかけにした父の死により一変してしまう。父の怨敵に激烈な復讐心を燃やす兄。マギーは宿敵の息子フィリップから激しく純粋な恋情を向けられ、その心に応えたいと願いながらも、しかし兄との絆を断ち切ることはできない。追い打ちをかけるようにマギーの心は、いとこルーシーと婚約寸前の恋人スティーヴンとの狂おしい愛に揺れ動く。人として生きるのなら過去の絆を断ち切るわけにはいかない──少女マギーの葛藤が英国社会の日常を背景に辿られ、当時の知性と現実を描き出す英国小説の傑作。

著者略歴

著:ジョージ・エリオット
George Eliot(Mari Anne Evans)1819-1880.
筆名は男性、本名メアリ・アン・エヴァンズという女性。英国小説史における、もっとも傑出した知性、リアリズムの作家と評されている。
彩流社からの邦訳・関連書に『急進主義者 フィーリクス・ホルト』(冨田成子 訳、ジョージ・エリオット全集 6、2011年)、『スペインのジプシー 他2編 とばりの彼方、ジェイコブ兄貴』(前田淑江、早瀬和栄、大野直美 訳, 玉井暲、廣野由美子 解説、ジョージ・エリオット全集 9、2014年)、『牧師たちの物語』(小野ゆき子、池園宏、石井昌子 訳、惣谷美智子 解説,、 ジョージ・エリオット全集 1、2014年)、『ロモラ』(原公章 訳、ジョージ・エリオット全集 5、2014年)、『詩集』(大田美和、大竹麻衣子、谷田恵司、阿部美恵、会田瑞枝、永井容子 訳 ジョージ・エリオット全集 10、2014年)、『サイラス・マーナー [付]ジューバルの伝説』(奥村真紀 訳、清水伊津代 訳・解説、内田能嗣 解説、ジョージ・エリオット全集 4、2019年)、『ダニエル・デロンダ(…
訳:植松 みどり
うえまつ みどり
和洋女子大学名誉教授。日本ジョージ・エリオット協会会長を経て現顧問。
著訳書に『ジェイン・オースティンと「お嬢さまヒロイン」 改訂版』(朝日出版社、2016年、初版:2011年)、『ブラック・ヴィーナス』(アンジェラ・カーター 著、植松みどり 訳、河出書房新社、2004年)ほか多数。

ISBN:9784779117435
出版社:彩流社
判型:A5
ページ数:616ページ
定価:6000円(本体)
発行年月日:2022年08月
発売日:2022年08月29日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:DNT