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時代のなかの作家たち 5

ジョージ・エリオット

著:ティム・ドリン
訳:廣野 由美子

紙版

内容紹介

「彼女は堂々たる醜い女性で——そのぞっとするような容姿たるや、
爽快なばかりです。……ところが、このすさまじい醜さのなかに、
強力な美しさが具わっていて、ものの数分も経つと、いつのまにかそれに
心を引きつけられる」(ヘンリー・ジェイムズ)

類まれな知性と確固とした倫理観、精緻な心理描写と劇的な展開……。
英国文学史に多大な影響をもたらした作家、ジョージ・エリオットことメアリアン・エヴァンズ。
社会的なセンセーションももたらしたの彼女の生き様と、当時の時代背景を
あますところなく丹念にたどり、作家像とその創作の秘密をいきいきと浮かびあがらせる。

目次

第一章 反逆者・女予言者——ジョージ・エリオットの生涯
第二章 社会構造
第三章 文学的・文化的コンテクスト
第四章 エリオットと社会・政治問題
第五章 エリオットと女性問題
第六章 エリオットと宗教
第七章 エリオットとヴィクトリア朝時代の科学
第八章 ジョージ・エリオットを再コンテクスト化する
    ——1900 年以降のエリオット
★ジョージ・エリオット年表/参考文献・ウェブサイト・映画とテレビの翻案

著者略歴

著:ティム・ドリン
Tim Dolin カーティン工科大学(西オーストラリア州)の特別研究員を経て、
現在、カーティン大学教授。
著書に『家庭の女主人――ヴィクトリア朝小説における資産家女性たち』
(1997年)、共著書に『トマス・ハーディと同時代の文学研究』(2004年)
などがあるほか、ヴィクトリア朝小説についての論文多数。
トマス・ハーディやシャーロット・ブロンテのテクストの編集にも携わり、
最近では、1880年~1950年のオーストラリアにおける大衆小説
および文化の発展に関する研究にも取り組んでいる。
訳:廣野 由美子
1958年生まれ。1982年、京都大学文学部(独文学専攻)卒業。
1991年、神戸大学大学院文化学研究科博士課程(英文学専攻)単位取得退学。
学術博士。英文学、イギリス小説を専攻。
1996年、第4回福原賞受賞。現在、京都大学大学院人間・環境学研究科教授。
著書に『十九世紀イギリス小説の技法』(英宝社、1996年)、
『「嵐が丘」の謎を解く』(創元社、2001年)、
『批評理論入門――「フランケンシュタイン」解剖講義』(中公新書、2005年)、
『視線は人を殺すか――小説論11講』(ミネルヴァ書房、2008年)、
『ミステリーの人間学――英国古典探偵小説を読む』(岩波新書、2009年)、
『一人称小説とは何か――異界の「私」の物語』(ミネルヴァ書房、2011年)
などがある。

ISBN:9784779117053
出版社:彩流社
判型:4-6
ページ数:452ページ
定価:3800円(本体)
発行年月日:2013年05月
発売日:2013年05月23日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:FB