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マーク・トウェイン文学/文化事典

監:亀井 俊介

紙版

内容紹介

アメリカで最初の、そして最大の国民作家マーク・トウェイン(1835〜1910)。
アメリカ国内にとどまらず、世界を股にかけ、小説家、ジャーナリスト、講演家、ユーモリスト、旅行記作家、批評家・・・・・・と多彩な顔を見せたマーク・トウェインの「人生と文学」を明快に解説。
各項目にアメリカの文化的背景の説明も盛り込み、「アメリカ人そのものだった」(H. L. メンケン)、「マーク・トウェインは私たちみんなのおじいさんです」(ウィリアム・フォークナー)と言われ、いまも絶大な人気を誇る「巨大な文学者」の理解を深める事典。

目次

▼はしがき(亀井 俊介)
▼マーク・トウェインの生涯(井川 眞砂)
没後100年を迎えたマーク・トウェイン/マーク・トウェイン(本名サミュエル・ラングホーン・クレメンズ)――西部の開拓地に生まれる/筆名(ペンネーム)「マーク・トウェイン」の誕生――パイロット用語の「水深二尋(ひろ)」を採用する/マーク・トウェインの活躍――「国民作家」へ/マーク・トウェインの晩年/マーク・トウェイン・ペイパーズ&プロジェクト

▼マーク・トウェインの著作
序説(後藤 和彦)……アメリカ語の独立宣言/無垢の力/社会派としてのマーク・トウェイン

▼マーク・トウェインの文学世界
序説(有馬 容子)……天性のユーモリスト/ジャーナリスト、そして並外れた読書家/厭世の晩年とファンタジー作品 /科学の影響――新たな文学とユーモアの可能性
【項目】:SF/科学/挿絵/ジャーナリズム/宗教/進化論/人種観/スピーチ・講演/聖書/探偵小説/パロディ/ファンタジー(夢)/文学的影響/ユーモア/リアリズム/旅行記、など

▼マーク・トウェインのアメリカ
序説(武田 貴子)……「ハック」と「マーク・トウェイン」 /フロンティア育ち /「西部――トウェインの文学的金鉱」 /「トウェイン・ブランド」 /アメリカン・ドリームの体現者 /アメリカン・ヒーロー(国民的イコン)
【事項】:『アトランティック・マンスリー』誌/お上品な伝統/気球/金めっき時代/クエイカー・シティ号/ゴールド・ラッシュ/サーカス/蒸気船/タバコ/電話/特許権・発明/奴隷制度/南北戦争(1861〜65)/方言・俗語/法廷/マーク・トウェイン・ペイパーズ/モルモン教/予約出版、など
【地名】:ヴァージニア・シティ(ネヴァダ州)/エルマイラ(ニューヨーク州)/オハイオ川 /サンフランシスコ(カリフォルニア州)/西部/セント・ルイス(ミズーリ州)/南部 /ニューイングランド/ニュー・オーリンズ/ニューヨーク/ハートフォード(コネティカット州)/ハンニバル(ミズーリ州)/ミシシッピー川/ワシントンD. C. など
【人名】:T. S. エリオット/家族/グラント将軍・大統領/ヘレン・ケラー/ウォルト・ディスニー/P. T. バーナム/ヘンリー・ロジャーズ、など

▼マーク・トウェインと世界
序説(里内 克巳)……旧世界を旅する/国内か国外か/非西洋圏へのまなざし
【項目】:アフリカ/イギリス/イタリア/インド/ウィーン/オーストラリア/聖地/中国 /ドイツ/日露戦争(1904〜05)/バミューダ/反帝国主義/フランス/米西戦争(1898)/ロシア、など

▼日本におけるマーク・トウェイン
序説(石原 剛)……明治期のトウェイン翻訳/原抱一庵のトウェイン翻訳/佐々木邦の訳業とトウェイン/大正期から戦前におけるトウェイン/戦後日本におけるトウェインの衝撃/戦後大衆文化におけるトウェイン
【項目】:アニメ/有島武郎/巌谷小波/映画・演劇/影響作品/大江健三郎/大佛次郎/教科書・注釈書/黒田琴/堺利彦/佐々木邦/薄田泣菫/鈴木三重吉/大衆文化/千葉省三/日本マーク・トウェイン協会/原抱一庵/翻案/翻訳/村岡花子/山縣五十雄、など

▼現代アメリカ文学から見たマーク・トウェイン(柴田 元幸)

▼著作目録/参考文献/年譜(生前・没後・日本)/索引

著者略歴

監:亀井 俊介
東京大学名誉教授・岐阜女子大学教授

★その他の主な執筆者★
朝日 由紀子(白百合女子大学教授)
有馬 容子(敬愛大学教授)
井川 眞砂(東北大学大学院教授)
石原 剛(早稲田大学准教授)
後藤 和彦(立教大学教授)
里内 克巳(大阪大学准教授)
柴田 元幸(東京大学教授)
武田 貴子(名古屋短期大学教授)
中垣 恒太郎(大東文化大学准教授)

ISBN:9784779115752
出版社:彩流社
判型:A5
ページ数:482ページ
定価:4900円(本体)
発行年月日:2010年10月
発売日:2010年10月15日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:FB
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:GBCD