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徐福王国相模

古代秘史・秦氏の刻む歴史

著:前田 豊

紙版

内容紹介

丹沢山系・大山周辺に秘められた豊富な「徐福伝説」…秦氏・波多野氏の刻む日本人のルーツに迫る!
「秦の始皇帝の時代に不老不死の霊薬を求めて、蓬莱(ほうらい)の国・日本列島に渡ってきた徐福(じょふく)のことは、近年益々注目されるようになってきた。
『史記』によれば、徐福一行が目指したところは、蓬莱、方丈(ほうじょう)、瀛州(えいしゅう)とよばれる三神山の地である。その蓬莱の地がどこかということについては、各種異論が提出されている。徐福は伝説の人で、実在しないという説もあるが、しかし中国、韓国、日本には徐福の事跡をもつ地が多数存在しており、徐福の歴史的実在性は疑いえなくなっている。……
 神奈川県では、徐福一行の伝承地のことは、従来あまり取り上げられてこなかった。しかし、神奈川県藤沢市の妙善寺に福岡家の墓があり、徐福の子孫であると刻んだ立石があることが判明した。そして、その記述内容から、更に多くの徐福伝承地が発掘された。相模国は、蓬莱山と呼ばれた富士山との繋がりが強く、徐福伝承を伝える重要な拠点の一つであった。本書では、神奈川の徐福伝承地を発掘し、これをベースに、日本の徐福伝承を伝える人々が、真言密教や山岳神道の修験者で、秦氏の流れに沿って古代から伝わっていたことについて考察したい。」(本書「第1章」より

目次

第一篇 徐福王国相模                     
第1章 神奈川(相模)における徐福伝承            
1.はじめに 
2.徐福伝説とは 
3.神奈川の徐福伝承 
4.秦野の徐福伝承 
5.富士山麓と秦野の徐福伝承のつながり 
6.秦野市蓑毛の大日堂の秦野由来碑 
7.神奈川県北部の徐福伝承 
8.相州大山 
9.相模の一宮・寒川神社のご祭神も徐福か 
10. その他神奈川県内の徐福関連の地名等 
11. からこ神社とクルソン仏 
12. クルソン仏の諸形態 
第2章 徐福伝承を伝える人々                 
1.相模の徐福伝承をつなぐ筋道 
2.禅僧・無学祖元と徐福 
3.秦野宝蓮寺と徐福および無学祖元の関係 
4.日本の徐福情報を中国に伝えた弘順大師賜紫寛補 
5.弘順大師賜紫寛補は真言密教ルートで徐福の情報を得たか 
6.富士山東麓の道志川の伝承は大山が徐福一行の開発であることを証言していた 
7.日本における徐福伝承の流れ 
第3章 日本古代史における徐福の存在の重要性
1.『富士古文書』(『宮下文書』)、徐福文献に関する見直しの必要性 
2.『富士古文書』の由来 
3.『富士古文書)の内容 
4.『富士古文書』の再評価 
5.徐福に関するその他の情報 
6.『史記』の別の個所「淮南衡山列伝」の異説 
7.日本神話の神々と徐福 
8.まとめ 
第二篇 相模の古代
第4章 相模国と東大寺別当良弁僧正
1.はじめに 
2.古代の相模国 
3.相模国の国府 
4.奈良時代の相模国守 
5.相模国と奈良朝廷との関係 
6.漆部伊波関連情報 
7.良弁の登場 
8.大山寺と良弁 
9.良弁と蓑毛大日堂五大尊(秦氏)の関係 
10. 良弁と東大寺に関する諸説 
11. 相模の方位線と弥勒の里 
12. 相模は神社と仏寺の国 
13. まとめ 

第三篇 秦氏の都・秦野
第5章 秦野地方の略史
1.古代秦野 
2.古墳時代の秦野 
3.秦野と秦氏 
4.波多野氏の出自 
5.秦氏と徐福 
6.秦野盆地に存在する史跡 
7.波多野氏の出自と展開 
8.波多野氏の系譜 
9.波多野義通の活躍 
10. 波多野氏の分派 
11. 東国の武家政治の幕開けと波多野氏 
12. 鎌倉幕府の成立と承久の乱 
13. 承久の乱と波多野氏 
第6章 秦野と波多野氏の興亡                 
1.はじめに 
2.実朝の暗殺 
3.実朝の御首の行方 
4.秦野と波多野忠綱 
5.実朝の御首塚が秦野田原に存在する背景 
6.実朝殺害の黒幕
7.鎌倉時代の波多野氏 
8.波多野氏と源氏、坊門姫 
9.その後の波多野氏 
10. 波多野氏の後裔 
第7章 相模の地名の由来と伝説
1.相模の地名、由来
2.秦野の地名 
3.鶴巻地区の地名の由来 
4.大根の地名由来 
5.平将門伝説による地名 
第四篇 古代イスラエル人の目指した蓬莱国  
第8章 大山に関する情報
1.丹沢山系は蓬莱と呼ばれていた 
2.丹沢の歴史 
3.丹沢の修験者伝承 
4.富士東麓の徐福伝承 

第9章 大山とヨセフ伝説の国
1.秦野と旧約聖書の民・徐福一行 
2.大避神社と秦氏、聖徳太子 
3.大山祇命は、秦氏が祀る 
4.秦野と隠れキリシタン 
第五篇 日本人のルーツ
第10章 イワクラに関する秦氏視点からの考察
1.吉備のハタ氏の磐座に関する佐藤光範氏の研究結果 
2.久慈力氏の「巨石文化ミステリー」に関する新説 
3.イワクラ信仰に関する徐福と秦氏の役割 
4.まとめ 
第11章 日本の超古代を語る「古史古伝」の真相
1.はじめに 
2.徐福集団の日本列島での広がり 
3.日本の「古史古伝」と徐福をつなぐ秦氏 
4.日本の「古史古伝」に共通するもの 
5.各「古史古伝」の由来 
6.まとめ 
参考文献
あとがき

著者略歴

著:前田 豊
まえだ ゆたか
1941年兵庫県生まれ。大阪大学工学部応用化学科修士課程修了。1967-2002年、繊維化学会社・技術・情報部門を経て、2002年から現在まで、前田技術事務所にて炭素繊維・情報関連業務に従事。
1982-1995年の愛知県豊橋市在勤中、古代史に興味をもち、三遠地方の歴史に尋常ならざるものを感じ取り、「歴史研究」を開始。『古代神都 東三河』、『倭国の真相』、『消された古代東ヤマト』を彩流社から出版した。また徐福と相模の古代秘史、不思議現象の発現メカニズムの研究をしている。国際先端材料学会会員、神奈川歴史研究会会員、イワクラ学会理事、神奈川徐福会副会長、サトルエネルギー学会理事・学術委員長、意識科学研究会幹事など学術と趣味の分野で活動している。

ISBN:9784779115509
出版社:彩流社
判型:4-6
ページ数:257ページ
定価:2000円(本体)
発行年月日:2010年08月
発売日:2010年08月10日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:NHF
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:1FPJ-JP-C