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ジェンダーの比較映画史

「国家の物語」から「ディアスポラの物語」へ

著:川口 恵子

紙版

内容紹介

「国家の物語」から「ディアスポラの物語」へ

資本主義の高度な発達によるグローバル化が加速した現代社会。猛烈に肥大化したハリウッド映画に代表された「映画理論」からも、グローバル化の陰で第三世界の国々に飛び火しつつある「ナショナリズムの論理」からも解放された、もうひとつの《空間》を作り出すことへの積極的な参画。本書の「映画読解行為」は新たな《闘いの場》を創造する。
(1)ナショナル・シネマとジェンダー(2)インディペンデント・トランスナショナル・シネマの可能性(3)植民地映画の系譜(4)フランス映画のアイデンティティ危機(5)植民地映画『望郷』分析(6)ベトナム革命映画の成立過程(7)南北分断のジェンダー化(8)革命映画とジェンダー(9)『インディア・ソング』アンヌ・マリー=ストレッテルの死(10)アイデンティティと政治性(11)白人植民ブルジョワ社会の終焉(12)声の導く時空間(13)『姓はヴェト、名はナム』政治的映画の製作(14)「ベトナム女性の声」の構築過程(15)国家とジェンダーの関係(16)声の中の「ホームランド」(17)ナショナル・シネマにおける国家/国民とジェンダー(18)新しい女性表象の創造。図版資料多数収載。

著者略歴

著:川口 恵子
[著者紹介]愛媛県生まれ。1980年、東京外国語大学外国語学部英米語学科卒業。1986年、ソルボンヌ大学大学院修士課程修了。2008年、東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了。現在、慶應義塾大学、青山学院大学、和洋女子大学で非常勤講師を務める。著書には『映画に学ぶ英語』(東洋書店)、『ゼロから話せるフランス語』(共著、三修社)等がある。

ISBN:9784779114625
出版社:彩流社
判型:A5
ページ数:539ページ
定価:6000円(本体)
発行年月日:2010年02月
発売日:2010年02月08日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:ATF