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インセスト

アナイス・ニンの愛の日記【無削除版】1932~1934

著:アナイス・ニン
訳:杉崎 和子

紙版

内容紹介

アナイス・ニンが生涯をとおして書き続けた日記。
無削除版第2巻、待望の翻訳出版。
夫、ミラー、アランディ、アルトー、ランク……そして父との“愛”。
他者との関係のなかで、複雑に屈折する自己の内面を深く見すえた膨大な記録。

1930年代パリ——夫、従弟、作家ヘンリー・ミラー、ミラーの妻ジューン、精神分析学者ルネ・アランディ、詩人アントナン・アルトーとの錯綜する関係を生きていたころ、ニンは10歳で別れた父と再会する。
自分を捨てた父への「読まれない手紙」として『日記』を書きはじめたニンは、長年にわたる複雑な思いを秘めながら、父と二人だけの濃密な9日間を過ごすが、そのあとに残ったのはさらなる混沌だった。そして彼女は、高名な精神分析学者オットー・ランクのもとを訪れる……。

ニンの弟は、本書を姉の創作であると位置づけ、出版に最後まで強硬に反対したが、インセスト・タブーを乗り越えることにより、人間として、芸術家として成熟していったニンの克明な記録は、文学史上、比類ないものである。

■書評……『週刊文春』「私の読書日記」立花隆氏(2008年4月10日号)
     『週刊現代』「リレー読書日記」桜庭一樹氏(2008年5月3日号)
     『図書新聞』矢口裕子氏(2008年6月21日)
     『英語青年』大野朝子氏(2009年2月号)
     (社)日本図書館協会 選定図書

著者略歴

著:アナイス・ニン
Anais Nin (1903-1977) 
邦訳書に
『アナイス・ニンとの対話 インタビュー集』
(アナイス・ニン研究会 編訳、鳥影社、2021年)、
『炎へのはしご』(三宅 あつ子訳、水声社、2019年)、
『信天翁の子供たち』(山本 豊子訳、水声社、2017年)、
『アナイス・ニンの日記』(矢口 裕子編訳、水声社、2017年) 、
『リノット 少女時代の日記 一九一四-一九二〇』
(杉崎 和子訳、水声社、2014年)、
『ミノタウロスの誘惑』(大野 朝子 訳、水声社、2010年)、
『人工の冬』(矢口 裕子訳、水声社、2009年)、
『小鳥たち』(矢川 澄子訳、新潮社、2003年・新潮文庫、2006年)、
『ガラスの鐘の下で』
(中田 耕治編訳、響文社、2005年・木村 淳子訳、鳥影社 、1983年)、
『巴里ふたたび』(松本 完治訳、エディション・イレーヌ、2004年)、
『愛の家のスパイ』(西山 …
訳:杉崎 和子
現在,岐阜聖徳学園大学名誉教授、
アナイス・ニン・トラスト理事、ハンティントン図書館研究員。
著書に、
『カリフォルニアを目指せ 幌馬車隊三二〇〇キロの旅』
(彩流社、2004年)、
『Sisters in Poetic Spirit - Three Women Poets
  in Japanese Literature:Ono-no-Komachi,
 Princess Shikishi and Akiko Yosano』(アートアンドブレーン)、
共著書に、
『Women in the World (Santa Barbara: ABC Cleo), Anais,
  Art and Artist』(Florida: Penkevill Publishing Company) 、
訳書に、
『The House Spirit and Other Stories of Kanoko Okamoto』
(英訳, Santa B…

ISBN:9784779113178
出版社:彩流社
判型:4-6
ページ数:512ページ
定価:3500円(本体)
発行年月日:2008年03月
発売日:2008年03月03日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:DND