顔がすべて
著:中嶋 和也
紙版
内容紹介
世の中は顔がすべてである。貧乏とブサイクがゆえにいじめられていると思い続けてきた主人公・秋島の究極かつ完璧なる復讐劇。復讐の相手は、昔からカッコイイともてはやされ、イケメンホストを経てアイドル歌手として活躍中のもう一人の主人公・俊。小学校時代、秋島と俊は表面上は友達であった。しかしある日、俊の機嫌を損ねたことをきっかけに、俊の秋島への容赦なきいじめが始まる。顔についての罵りはひどく、秋島は独りずっと耐え抜き、ひっそりと高校生活を送り続ける。貧乏とブサイクをコンプレックスとして抱え、顔さえよければ世の中何もかもすべてがうまくいくと信じる秋島。秋島は唯一持ちあわせている優秀な頭脳を巧みに利用し、イケメンを武器に自信と人気を得た俊を、完璧かつ巧妙な手段と計画によって、ずたずたのぼろぼろになるまで追い込んでゆく。人間が人間を長年恨み続けてきたその執念と怨念は、こんなにまで残酷な仕返しと復讐心をもたらすのか。いじめられた人たちに救いを。いじめた奴らに同じ苦しみを。復讐を誓った一人の男の壮絶な物語。