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けんちゃんのもみの木

著:美谷島 邦子
絵:いせ ひでこ

紙版

内容紹介

あの日 たくさんの星が山に降った。

1985年8月12日、群馬県御巣鷹山に日航ジャンボ機が墜落、520人が亡くなる史上最大の航空機事故となった。
事故で9歳の息子を亡くし、心が迷子になってしまったお母さんは、焼けただれた山の斜面にもみの木を植え、くる年もくる年も、息子に会いに山に登り続けた。
もみの木は、悲しみを聞き、悲しみに寄りそい、35年で空にとどくような高さになった…。
空の安全を願い、ひたむきにいのちと向き合いつづけた母の軌跡を、いせひでこが精魂込めて描く。

著者略歴

著:美谷島 邦子
美谷島邦子:1947年生まれ。1985年8月12日、520人が犠牲となった日航ジャンボ機御巣鷹山墜落事故で次男健ちゃんを亡くす。遺族の会「8.12 連絡会」事務局長。精神保健福祉士。精神障がい者の支援施設を運営、理事長をつとめる。
国土交通省の公共交通事故被害者等支援懇談会の委員を務めているほか、事故調査制度のあり方検討会委員(消費者庁)、大川小学校事故検証委員会委員(文部科学省)なども務めてきた。非営利の一般社団法人「いのちを織る会」を運営し、学校や企業、官公署等に、安全といのちをテーマに講演活動をおこない、事故の再発防止といのちの大切さを伝えている。
著書に、事故後25 年の遺族の歩みをつづった『御巣鷹山と生きる』(新潮社)、絵本『いつまでもいっしょだよ』(扶桑社)、詩集『白い鯉のぼり』(花神社)などがある。
絵:いせ ひでこ
いせひでこ:画家・絵本作家。1949年北海道生まれ。東京藝術大学卒業。
『マキちゃんの絵日記』で野間児童文芸新人賞、『水仙月の四日』で産経児童出版文化賞美術賞、『ルリユールおじさん』で講談社出版文化賞絵本賞を受賞。
おもな絵本に『まつり』『大きな木のような人』(講談社)、『1000の風1000のチェロ』『にいさん』『チェロの木』(偕成社)、『あの路』(文・山本けんぞう)『わたしの木こころの木』(平凡社)などのほか、詩人長田弘との絵本『最初の質問』『幼い子は微笑む』(講談社)、エッセイ『旅する絵描き パリからの手紙』『七つめの絵の具』(平凡社)など。作品はフランスなど海外でも翻訳出版されている。
自ら御巣鷹慰霊登山を続け、親交の深かった美谷島氏と「いのちと祈り」の絵本を実現させた。『おさびし山のさくらの木』(BL出版)に続くいのちの物語。

ISBN:9784776409762
出版社:BL出版
判型:A4変
ページ数:32ページ
定価:1600円(本体)
発行年月日:2020年09月
発売日:2020年10月01日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:YBC
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:YNA
国際分類コード【Thema(シーマ)】 3:XA