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君たちには話そう

監:渡辺 賢二
著:いしい ゆみ

紙版

内容紹介

太平洋戦争が始まる四年前に神奈川県川崎市につくられ、戦争が終わる直前には長野県の伊那谷に移転したという、陸軍の秘密の研究所。登戸研究所とよばれたそこで、なにがおこなわれていたのかを調べようとしたところ、資料は見つからず、付近をたずねまわっても、「名前だけは聞いたことがある」「なにをしていたのか知らない」と答える人ばかり。戦争の歴史から消されてしまっていたのです。
戦争が終わってから40年ほどが過ぎたころ、秘密の研究所に興味をもった高校生がいました。ほぼ同じ時期に、川崎と伊那谷の高校生たちが、地道に調べ始めたのです。研究所で働いていた人たちも見つかりはしたものの、戦争当時の命令を守り、口をかたく閉ざしつづけます。「研究所でのことは、墓場までもっていく」と。
ところが、「大人には話したくない」と言っていた彼らが、「君たちには話そう。知っておいてほしい。あのようなことを、くりかえさないためにも……」と口を開きはじめ、高校生に向かってぽつりぽつりと語りはじめました。

著者略歴

監:渡辺 賢二
1943年、秋田県に生まれる。1968年、横浜市立大学文理学部卒業。法政大学第二高等学校教諭、明治大学講師を経て、現在は明治大学平和教育登戸研究所展示専門委員。著書に、『陸軍登戸研究所と謀略戦―科学者たちの戦争』(歴史文化ライブラリー/吉川弘文館/2012年)など。
著:いしい ゆみ
長野県生まれ。『無人島で、よりよい生活! 』で第24回福島正実記念SF童話賞の大賞受賞。2007年に岩崎書店から刊行。日本児童文学者協会会員。創作集団プロミネンス会員。

ISBN:9784774324074
出版社:くもん出版
判型:4-6
ページ数:128ページ
定価:1400円(本体)
発行年月日:2015年07月
発売日:2015年07月09日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:YNJ