数量的な見方考え方
数学教育を根底から変える視点
著:板倉 聖宣
紙版
内容紹介
「数学」と聞くと,「受験に必要不可欠な学力」「理工系の基礎学力」とだけ見られがちです。しかし,じつはそんなことはなくて,本当の数学=数量的な見方考え方というものは,「だれにでも楽しく,生きていく上でたちまち役立つもの」なのです。数学教育を根底から変える本です。読み始めたらすぐに,「こんな数学の本,はじめて」と思うでしょう。
目次
1.概数の哲学――本当の数とウソの数,タテマエの数とおよその数,役立つ数/2.算数教育を考える/3.大学の入学試験と〈浪人〉/4.古代以来,〈日本人の成人の総数〉と〈読み書きできる人の総数〉/5.二宮尊徳と数学――数学というもの,グラフというものの役立ちかた/6.日本(中国・朝鮮)におけるゼロの概念とその記号の歴史――「無」に関する大風呂敷的な教育談義/7.2種類あった江戸時代の円周率——〈3.14〉と〈3.16〉のなぞ/8.科学と数学/9.遠山さんと私——水道方式と仮説実験授業/10.授業書案《勾配と角度》/11.授業書案《図形と角度》/あとがき/板倉聖宣「数量的な見方考え方・数学教育」論文著作一覧