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「逃げるな、火を消せ!」戦時下トンデモ「防空法」

空襲にも安全神話があった!

著:大前 治

紙版

内容紹介

「逃げるな、火を消せ!」のために、空襲被害を拡大させた防空法。空襲が予想される都市から、逃げることは、戦時中の“防空法制”によって避難は禁止されていた。「御国のために命を捨てて消火せよと強制された」、「徹底した情報統制と安全神話で、空襲は怖くないと宣伝されていた」というトンデモな防空法。
本書は、戦時中の市民がおかれた状況を具体的にイメージできるように、戦時中の出版物や写真をたくさん掲載して、この法律のあまりのトンデモさをリアルに理解できる本である。

目次

第1章 「国民防空」のはじまり(昭和3年~昭和11年)
 戦争への熱狂をあおる「防空演習」
第2章  防空法の成立と改正(昭和12年~昭和16年)
 訓練から実践へ―進化する防空法
第3章  戦争の泥沼化と防空体制(昭和16年~昭和20年)
 逃げない国民、逃げられない国民
第4章  防空法がもたらした結末(昭和20年)
 気付いたときには遅かった―空襲被害

著者略歴

著:大前 治
1970年生まれ。弁護士。大阪大学法学部卒業。鉄道会社勤務を経て弁護士に。大阪京橋法律事務所開業。自衛隊イラク派兵違憲訴訟、大阪市思想調査アンケート国賠訴訟の弁護団に参加し、憲法課題に取り組む。青年法律家協会大阪支部事務局長などを歴任。2015年6月から日本弁護士連合会立法対策センター事務局次長。大阪空襲訴訟では、戦時中の国策の解明を担当。各地での取材調査や国立公文書館での資料収集を行う。共著に『検証 防空法―空襲下で禁じられた避難』(法律文化社)、『大阪空襲訴訟は何を残したのか』(せせらぎ出版)がある。

ISBN:9784772612821
出版社:合同出版
判型:A5
ページ数:224ページ
定価:1800円(本体)
発行年月日:2016年11月
発売日:2016年11月05日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JW