出版社を探す

PTSD治療ガイドライン[第3版]

他編:デイヴィッド・フォーブス
他編:ジョナサン・I・ビッソン
他編:キャンディス・M・モンソン

紙版

内容紹介

昨今エビデンスに基づくケアへの流れが促進される中で、研究を統合し特定の治療を推奨する臨床ガイドラインは極めて重要なものとなっている。
原書の初版は2000年、第2版は2009年に出版され、日本語訳もそれぞれ2005年と2013年に刊行された。本原書は2020年9月に刊行された第3版である。どれも科学的エビデンスに基づいたPTSD治療ガイドラインの提供という目的は旧版と共通しているが、内容構成は大幅に変更されている。

本書の特徴は、ISTSS(国際トラウマティック・ストレス学会)によるPTSDの予防と治療ガイドラインにおける治療推奨(第7章)を掲載していることである。旧版以降のトラウマ焦点化治療のPTSDに対する強固なエビデンスは揺らぐことはなく、本版では初めてトラウマ焦点化治療の技法ごとに[PE(第12章)、CPT(第13章)、EMDR(第14章)、認知療法(第15章)]章が設けられた。これらは実証的な裏付けにより「強い推奨」を得、これ以上は望めないというほど技法に精通している。

全体を通読していただければ、PTSDの疫学とアセスメントの最新の知見から始まって、PTSDの治療介入と周辺テーマをめぐる現在と近未来の全体像を、複合的視点で俯瞰することができるだろう。

目次

日本語版への序文
監訳者序文
編者紹介
分担執筆者
第2版編者からの言葉
序文
謝辞

第Ⅰ部 導入と背景
 第1章 PTSDの有効な治療法
 第2章 トラウマとPTSD
 第3章 児童青年期の疫学,臨床像,発達的考察
 第4章 成人期のPTSDと複雑性PTSDの診断とアセスメントおよびスクリーニング
 第5章 児童青年期のスクリーニング,アセスメント,診断
 第6章 ISTSS「PTSDの予防と治療ガイドライン」方法論
 第7章 ISTSS「PTSDの予防と治療ガイドライン」治療推奨

第Ⅱ部 成人の早期介入
 第8章 トラウマ関連精神病態への早期介入
 第9章 薬物療法によるトラウマ的出来事後の早期介入

第Ⅲ部 児童青年期の早期介入
 第10章 予防的早期介入

第Ⅳ部 成人の治療
 第11章 心理療法
 第12章 持続エクスポージャー法(PE療法)
 第13章 認知処理療法
 第14章 眼球運動による脱感作と再処理法(EMDR)
 第15章 認知療法
 第16章 薬物療法および他の生物学的治療
 第17章 心理療法と薬物療法との組み合わせ
 第18章 e-メンタルヘルス
 第19章 補完的・代替的・統合的介入法
 第20章 複雑性PTSDの治療

第Ⅴ部 児童青年期の治療
 第21章 PTSDと複雑性PTSDの治療

第Ⅵ部 適用と実装および今後の方向性
 第22章 PTSDの合併症の治療的検討
 第23章 PTSDの個別化治療の科学を構築する
 第24章 エビデンスに基づくPTSD心理療法のトレーニングと実装
 第25章 医療経済学的観点
 第26章 トラウマ性ストレス治療のこれから

文献
索引
監訳者・訳者略歴

ISBN:9784772419260
出版社:金剛出版
判型:B5
ページ数:500ページ
定価:8500円(本体)
発行年月日:2022年12月
発売日:2022年12月09日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:MJ