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女性とツーリズム

観光を通して考える女性の人生

編著:友原 嘉彦

紙版

内容紹介

観光をする女性、観光を担う女性の両面からこれまでにない視点や分析を提示する観光ジェンダー学へのいざない。

目次

第一部 観光する女性たち

第 1 章 「女子旅」をめぐる記号論的読解 「無意味な空虚性」という「意味」
 1 はじめに
 2 ポスト『ジェンダー・トラブル』へ
 3 観光関連産業とジェンダー
 4 「女子旅」の記号論
 5 むすびにかえて―ジェンダーの新たなる陥穽

第 2 章 現代「女子」観光事情
 1 「女子旅」ブームの到来と市場の確立
 2 西欧における「女子旅」
 3 「アラサー女子」の海外一人旅
 4 「海外一人旅女子」の実相
 5 まとめ

第 3 章 巴里/パリ・イメージの醸成-パリに渡った女性たち
 1 はじめに
 2 女性作家たちのパリ:与謝野晶子と林芙美子
 3 「銀幕のスタア」のパリ:高峰秀子
 4 結論に代えて:映画『アメリ』と女性向け雑誌の「パリ特集」

第 4 章 文学作品にみる〈旅〉―男の旅と女の旅
 1 〈旅〉をその本質から分類してみる
 2 〈放浪〉
 3 〈道行〉:誰かと旅すること,誰かと一緒に歩くこと
 4 まとめ

第 5 章 統計データから見る女性の観光旅行特性
 1 はじめに
 2 統計データの種類と使い方
 3 社会生活基本調査を用いたデータ分析
   ★ コラム:集計表にないデータ
 4 行楽・旅行への参加―1991(平成 3)年と 2011(平成 23)年の比較
 5 ライフステージと観光旅行の頻度,同行者
 6 まとめ


第二部 観光地を担う女性たち

第 6 章 あでやかさの舞台裏
     ―観光資源としての鶴崎踊の成立と地域社会における女性
 1 観光資源としての地域伝統芸能―旅行の大衆化と「鶴崎踊」の誕生
 2 あでやかさの来歴
 3 「絢爛豪華」本場鶴崎踊大会の舞台裏
 4 変質する地域伝統と女性

第 7 章 世界遺産富岡製糸場に関する女工の歴史
     ―何が見せられ,何が見せられていないのか
 1 はじめに
 2 観光プロモーションと女性の表象
 3 富岡製糸場における「女工の歴史」の表象
 4 世界遺産登録と政治的意図
 5 観光客からみた「富岡製糸場」
 6 まとめ

第 8 章 宿泊業を担う女性―旅館におけるサービスの担い手とは
 1 はじめに
 2 旅館業の現状
 3 旅館の成立
 4 旅館を支える女性たち
   ★ コラム:従業員満足と顧客満足の関係
 5 おわりに

第 9 章 地域で観光を支える女性
     ―ケーススタディに見る女性としての存在とあり様
 1 はじめに
 2 調査方法と結果の分析にあたって
 3 本稿の分析枠組みと援用する理論群
 4 社会システムと機能分析
   ★ コラム:社会関係資本の要素と類型
 5 まとめにかえて-私事化社会における生き方

第 10 章 ジオパークと女性
 1 持続可能な開発と観光
 2 観光コンテンツとしての地形・地質遺産
 3 地形・地質遺産の普及啓発と女性
 4 これからのジオパークと女性

第 11 章 東日本大震災の被災地における観光の変化とその担い手としての女性
 1 東日本大震災の被災地(石巻圏域)における観光の現状と取組み
 2 被災地における観光の担い手としての女性
 3 おわりに

索 引

ISBN:9784772242035
出版社:古今書院
判型:A5
ページ数:200ページ
定価:3200円(本体)
発行年月日:2017年09月
発売日:2017年09月11日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:KNSG