人と人との関係 音楽療法 実践論
心の傷み・身体痛に届く音楽
著:小山 美保
著:師岡 宏之
内容紹介
音楽を通した心のつながりの実践
精神療法も音楽療法も、技術も大切ですが、心のつながりこそ重要だと思います。
それは技術を越えたものかもしれません。
松井紀和氏(日本臨床心理研究所所長)
本書では、音楽療法におけるクライエントとセラピストの相互交流関係、臨床場面での音楽を実際のセッションに沿って詳述する。
クライエントが、音楽療法の場面で体験する「自己再体験」を実践的な観点から考え、自己再体験の様々な特色と音楽療法に関する有益な見解(実践的知見)を論述する。
目次
まえがき
第1章 音楽療法論
Ⅰ 私の実践的音楽療法論
Ⅱ 実践の場に生きる音楽療法論
第2章 音楽療法論に至る実践例
Ⅰ クライエントFさんが述べるセラピィ体験の中核
――その過程を含めて─―
Ⅱ 音楽を通しての自己再体験過程を考える
Ⅲ セラピィとは
第3章 セラピストの基本姿勢
Ⅰ セラピィ場面での、待つということ
――セラピストのかかわりとして、展開をもたらす間の意味――
Ⅱ 音楽療法が心理療法となる
――基本の姿勢――
第4章 実践例から
─―音楽がセラピィとなるまで――
Ⅰ 音楽は人の心を開く
〔1〕交流感と成長力
〔2〕私の音楽療法体験から
Ⅱ 臨床音楽
─音楽療法という場での音楽─―
第5章 実際場面
《実践例1》 新しいクライエントを迎えるとき
《実践例2》 クライエントを迎えるとき
――親との交流――
《実践例3》 心理治療としての音楽療法
――うつ病と診断されたクライエントとの音楽療法の経験から――
《実践例4》 クライエントの意味ある経験とは
――対談から明らかになったこと――
第6章 自己内コミュニケーションとセラピィの手がかり
Ⅰ セラピィが展開・進展する3つの条件
Ⅱ 自己再体験過程の特色
《実践例5》 初回の自己再体験
Ⅲ 自己内コミュニケーション
第7章 私たちの成長体験
あとがき