キャリア探索とレジリエンス
大学生に向けた効果的なキャリア支援とは
著:湯口 恭子
内容紹介
人とかかわり、社会とかかわり、自分らしく成長するために
社会に出る手前にいる大学生の「社会化」と「主体化」には、キャリア探索の「環境探索」と「自己探索」をいかに促進させるかが重要である。本書では、変化の激しい社会で生き抜くための「レジリエンス」を手がかりにして、キャリア探索との関連性を明らかにすることで、効果的なキャリア教育・支援に資する提言を行う。
目次
第Ⅰ部 先行研究の概観と研究の目的
第1章 大学生のキャリア教育の概観と問題意識
1 キャリアの概念
2 キャリア教育の背景と課題
1.青年期としての課題
2.キャリア教育の背景
3.キャリア教育に求められるもの
3 本書の目的
第2章 キャリア探索に関連する先行研究の概観
1 先行研究の概観とキャリア探索の定義
1.マッチング理論
2.キャリア発達理論
3.キャリア構築理論
4.まとめとキャリア探索の定義
2 キャリア探索の現状と課題
1.キャリア探索の促進要因
2.促進要因としての自己効力
3.キャリア探索と不安との関連
4.キャリア探索への介入アプローチ
5.キャリア研究とロールモデル
6.キャリア探索の解明すべき課題
第3章 レジリエンスの先行研究の概観
1 レジリエンスの先行研究
1.予測不可能な変化に必要なもの
2.レジリエンスの概念
3.レジリエンス研究の分類
2 レジリエンスとロールモデル
3 レジリエンスとキャリア・アダプタビリティの比較
4 キャリア・レジリエンスの先行研究と定義
1.キャリア・レジリエンスの先行研究と尺度開発
2.本書におけるレジリエンスの定義
第Ⅱ部 キャリア探索とレジリエンスにおける実証研究
第4章 大学生のレジリエンスとキャリア探索
――各学年の違いに着目して――
1 研究目的
1.各学年におけるキャリア探索の違い
2 方 法
1.調査時期及び手続き
2.調査対象者
3.調査内容
3 結 果
1.因子分析と各尺度得点
2.レジリエンスと学年によるキャリア探索の違い
4 考 察
1.レジリエンスとキャリア探索
2.各学年におけるキャリア探索の違い
5 今後の課題
第5章 ロールモデルとレジリエンスがキャリア探索に及ぼす影響
――大学1~2年生を対象として――
1 研究目的
1.ロールモデルの定義
2.仮説の設定
2 方 法
1.調査時期及び手続き
2.調査対象者
3.調査内容
3 結 果
1.因子分析と尺度得点
2.男女差の検討
3.パス解析によるモデルの検討
4 考 察
1.仮説(1)に対する考察
2.仮説(2)に対する考察
3.仮説(3)に対する考察
5 今後の課題
第6章 キャリア探索と就職活動中の取り組みが内定後の満足・意欲と不安に与える影響
1 研究目的
1.背景と問題意識
2.就職活動に関する先行研究
3.内定後の満足・意欲と不安
4.本章の目的
2 方 法
1.調査時期及び手続き
2.調査対象者
3.調査内容
3 結 果
1.因子分析と各尺度得点
2.キャリア探索とその他の変数との関連
3.パス解析によるモデルの作成
4.男性・女性の双方に見られた影響
5.男性にのみ示された影響
6.女性にのみ示された影響
4 考 察
1.仮説(1)に対する考察
2.仮説(2)に対する考察
3.仮説(3)に対する考察
4.男性・女性別の考察
5 今後の課題
第7章 探索行動とレジリエンスがキャリア意識に及ぼす影響
――短大生と大学1~2年生の比較調査から――
1 研究目的
1.短期大学の特徴と現状
2.学生生活の探索
3.キャリア意識の発達
4.本章の目的
2 方 法
1.調査時期及び手続き
2.調査対象者
3.調査内容
3 結 果
1.因子分析と各尺度得点
2.男女差の検討
3.各変数における短大生と大学1~2年生の比較
4.階層的重回帰分析
4 考 察
1.探索行動とレジリエンスの比較
2.共通点から見たキャリア意識との関連
3.短大生と大学1~2年生との相違点
4.キャリア支援の検討
5 今後の課題
第Ⅲ部 研究の総括と提言
第8章 総括と提言
1 キャリア探索の因子構造
2 理論的含意
1.キャリア探索の特徴
2.レジリエンスの役割
3.ロールモデルの役割
4.総合考察
3 実践的含意
1.「自己理解」を「情報収集」「キャリ支援活用」へつなぐ試み
2.レジリエンスを育む
4 本書から示唆されるいくつかの視点と今後の展望
ISBN:9784771036277
。出版社:晃洋書房
。判型:A5
。ページ数:160ページ
。定価:3000円(本体)
。発行年月日:2022年03月
。発売日:2022年04月05日
。国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JN。