企業で働く個人の主体的なキャリア形成を支える学習環境
職場、実践共同体、越境
著:荒木 淳子
内容紹介
関わりや学びの中で作り上げる
人はどのように主体的にキャリア形成をすれば良いのか。
企業は社員の主体的なキャリア形成をどのように支援すれば良いのか。
主体的なキャリア形成を、仕事に関わるアイデンティティ形成と学習環境という側面から捉えなおし、個人、企業、社会にとって有効な学習環境づくりへの視座を示す。
目次
序 章 主体的なキャリア形成とは何か
第Ⅰ部 理論:本書の背景と視座
第1章 新しい時代のキャリア形成とキャリア研究
第1節 主体的なキャリア形成への関心の高まり
1 主体的なキャリア形成に関する議論の流れ
2 働く人の意識の変化
3 新しいキャリア理論の登場
第2節 企業で働く個人のキャリア形成に関する先行研究
1 キャリア形成のパターン
2 心理的なキャリア発達
3 企業のキャリア開発
4 まとめ
第3節 企業で働く個人の主体的なキャリア形成支援に向けて
第2章 キャリア発達理論とアイデンティティ
第1節 キャリア発達とは
第2節 キャリア発達に関する先行研究
1 個人―環境適合アプローチ
2 発達論的アプローチ
3 トランジション・アプローチ
4 社会構成主義的アプローチ
5 まとめ
第3節 仕事に関わるアイデンティティとは
第3章 学習環境研究の視座と実践共同体への着目
第1節 社会的な学習に関する先行研究
1 Vygotskyの理論
2 状況論
3 状況的学習論
4 まとめ
第2節 職場での学習に関する先行研究
1 職場学習研究の背景
2 職場学習研究における2つの視点
3 職場学習の境界
4 職場学習における4つのアプローチ
第3節 研究の方法
第Ⅱ部 実証:職場・実践共同体・越境への着目
第4章 企業で働く個人のキャリア確立と実践共同体
第1節 分析の枠組み
1 キャリア確立,実践共同体への参加と内省
2 実践共同体の多様性と参加の軌跡
第2節 調査方法
1 調査対象
2 調査方法
第3節 キャリア確立と実践共同体への参加との関わり
1 回答者のプロフィール
2 尺度構成
3 質問紙調査の分析結果
4 インタビュー調査の分析結果
第4節 キャリア確立を促す実践共同体とは
第5章 キャリア確立を促す実践共同体
第1節 調査方法
1 調査対象
2 調査方法
3 分析手法
第2節 キャリア確立を促す実践共同体の特徴
1 キャリア確立に関する経験
2 キャリア確立を促す実践共同体のあり方
第3節 キャリア確立を促す実践共同体とは
第6章 キャリア確立を促す職場環境
第1節 分析の枠組み
1 仕事に対する態度
2 職場環境要因
第2節 調査方法
1 調査対象と調査方法
2 分析手法
第3節 キャリア確立を促す職場の特徴
1 従属変数の級内相関係数に関する検討
2 階層線形モデル分析の結果
第4節 キャリア確立を促す職場環境とは
第7章 企業で働く個人の主体的なキャリア形成を支えるために
第1節 本書で得られた知見のまとめ
1 キャリア確立を促す越境とは
2 キャリア確立を促す職場とは
3 キャリア確立を促す実践共同体とは
第2節 主体的なキャリア形成のために個人・企業そして社会に求められること
終 章 個人・組織・社会によるキャリア形成
第1節 各章のまとめ
第2節 キャリア研究における本書の意義
第3節 今後の展望
あとがき
参考文献
参考資料1:企業で働く個人のキャリア意識と活動グループに関するアンケート
参考資料2:インタビュー項目
人名索引
事項索引