同志社大学人文科学研究所研究叢書 LVⅡ
カルチャー・ミックス Ⅲ
「文化交換」の美学的展開編
編著:清瀬 みさを
内容紹介
異なる時空の「文化交換」によって生じる芸術現象の美学的探求の第三編。美学、芸術学、芸術諸学の切り口から第一部では建造物と人間、第二部では詩、音楽、美術、第三部では文学と演劇、第四部では日常と美学をテーマに芸術の可能性を考究する。
目次
第Ⅰ部 建てる 住まう 橋架ける カルチャー・ミックス
第一章 美学的観点からの問題提起:「絶景」に「住まう」は可能か
――「忍野八海」村長 天野多喜雄邸「増築」(二〇〇六年)を事例として――
岡林 洋
第二章 東西に架ける橋――橋梁と日本近代の都市景観形成―― 清瀬みさを
第Ⅱ部 つながる美学としてのカルチャー・ミックス
――詩と音楽の時間 光の美学から美術史への射程を広げる――
第一章 瞬間と永遠に関するスケッチ
――ガストン・バシュラールの「詩的瞬間」をめぐって―― 田之頭一知
第二章 作品と演奏の美学
――ハンスリック美学とブルレ美学の比較から
見えてくる音楽美学の流れ―― 舩木理悠
第三章 「光の美学」の射程
――その歴史性とアクチュアリティー―― 樋笠勝士
第四章 ルネサンス期宮廷美術におけるヘラクレス図像の様相 小松原 郁
第五章 ティツィアーノ・ヴェチェッリオ作《聖ラウレンティウスの殉教》
――スペイン宮廷におけるティツィアーノ受容の諸相―― 森本奈穂美
第Ⅲ部 コミック リリック ポリティック
――文学と演劇のカルチャー・ミックス――
第一章 「笑い」と「真面目さ」から「何も生じないこと」へ
――ヘーゲルの同時代喜劇批評を巡って―― 髙藤大樹
第二章 「リリスム」の生成とフランス・ロマン主義 宇多 瞳
第三章 非現実への帰還
――シュリンゲンジーフのアタイズムとアタヴィズム―― 村上真樹
第Ⅳ部 カルチャー・ミックスでの日常生活
――張り詰めた部屋の雰囲気 フレームのない美的生活――
第一章 主観性と襲われる私
――G・ベーメの「情態性」概念―― 立野良介
第二章 もう一つの "Aesthetic Turn"
――「日常」と「美学」を繋ぐものを求めて―― 外山 悠
ISBN:9784771033856
。出版社:晃洋書房
。判型:A5
。ページ数:258ページ
。定価:2900円(本体)
。発行年月日:2020年10月
。発売日:2020年10月09日
。国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JPS。