出版社を探す

神・自然・人間の時間

古代・中近世のときを見つめて

編:徳永 聡子

紙版

内容紹介

「時間」とは何か
「とき」を理解し、己のものにしようと見つめつづけた人間たちの思想的、文化的営為を探る。

環地中海世界を中心に、古代から近代への大きな時間幅の中で、人々が、「神の時間」、「自然の時間」、「人間の時間」をそれぞれどのように把握していたのかを問い直す論文集。

目次

はじめに  徳永聡子

Ⅰ 古代ギリシア・ローマ
クロノスとカイロス
――古代ギリシアの時間概念とそのキリスト教的変容  土橋茂樹
キケローと暦、日付
――書簡集を中心として  小池和子

Ⅱ 中世ヨーロッパ
ときを記録する
――中世ヨーロッパの時間意識と過去―現在―未来  岩波敦子
聖霊の時間形式を求めて
――中世における予型論について  山内志朗
煉獄の時間とSir Orfeo の時間  松田隆美
西欧中世における説教の「心中の暦」
――説教者は年間を通じて説教内容をどのように決定したか  赤江雄一
教会暦とキャクストン版『黄金伝説』  徳永聡子

Ⅲ イスラームとオリエント
イスラーム美術と星モチーフ
――セルジューク朝の金工品に見られる七惑星と黄道十二宮  鎌田由美子
デカンの初期ウルドゥー語詩人ヌスラティーにおける時間  北田 信

おわりに 徳永聡子

著者略歴

編:徳永 聡子
慶應義塾大学文学部教授。慶應義塾大学大学院文学研究科博士課程修了。
専門は中世イギリス文学、書物史。
主要業績:『旅するナラティヴ――西洋中世をめぐる移動の諸相』(共編著、知泉書館、2022 年)、
Caxton’s Golden Legend, EETS OS 355, 357( 共編著 , Oxford University Press, 2020-1)、
『出版文化史の東西――原本を読む楽しみ』(編著、慶應義塾大学出版会、2015 年)。

ISBN:9784766429541
出版社:慶應義塾大学出版会
判型:A5
ページ数:240ページ
定価:3500円(本体)
発行年月日:2024年03月
発売日:2024年03月11日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:QDT