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感染(うつ)る

生命の教養学 14

編:慶應義塾大学教養研究センター
編:赤江 雄一
編:高橋 宣也

紙版

内容紹介

▼「感染症」と人類との闘いの歴史、人に変化や成長をもたらす「感染」など、様々な観点から感染のメカニズムを探る。

「感染」をテーマにして開講された慶應義塾大学「生命の教養学」講座の書籍化。
そもそも感染するとはどういうことなのか。
どのように感染は起こるのか。
また感染したものは、医学的に、社会的に、感情的に、どのように対応されてきたのか。
生物学、医学、公衆衛生政策あるいは疫学的な観点に加えて、歴史学、哲学、文学、コンピュータサイエンスの観点など、さまざまな角度から、私たちが逃れることのできない「感染る」世界にアプローチする。

目次

はじめに  赤江 雄一・高橋 宣也

Ⅰ 科学の目で見る感染
感染してくる“奴ら”の生物学的正体と生体防御の基礎  小野 裕剛
感染症と予防接種:ワクチンで変わる、感染症とのたたかい  岩田 敏
グローバル化した世界で感染症に立ち向かう意義を学際的に考える  中谷比呂樹
「感染」を数理で解き明かす  稲葉 寿

Ⅱ 人類の歴史と感染
感染症と医学:社会の対応の歴史  鎌倉 光宏
中・近世ヨーロッパのペスト流行:「ペストの医者」の装束にみる感染の理解  井上 周平
保菌者の歴史の再考  鈴木 晃仁

Ⅲ 文化と感染
文化感染メカニズムを解明する  中尾 央
コンピュータウイルスへの感染  寺田 真敏
うつるんです~感染と文学:村上春樹、『ジェイン・エア』、『ドラキュラ』  石塚 久郎
表象としての「感染」:ゾンビからキョンシーへ  山下 一夫

著者略歴

編:赤江 雄一
慶應義塾大学文学部准教授。1971年生まれ。リーズ大学大学院博士課程。(Ph.D.)。専門は西洋中世史(宗教史・文化史)。共著に『知のミクロコスモス―中世・ルネサンスのインテレクチュアル・ヒストリー』(中央公論新社、2014年)、『はじめて学ぶイギリスの歴史と文化』(ミネルヴァ書房、2012年)などがある。
編:高橋 宣也
慶應義塾大学文学部教授。1963年生まれ。慶應義塾大学大学院文学研究科博士課程修了。専門はイギリス文学。論文に「故郷なき者たちの拠り所――イギリスの「亡命者たち」が求めたワーグナー」(『ワーグナーシュンポシオン2018』所収)など。訳書にジョージ・バーナード・ショー『完全なるワーグナー主義者』(新書館、2003年)、エリック・リーヴィー『モーツァルトとナチス』(白水社、2012年)、エリック・ライディング & レベッカ・ぺチェフスキー『ブルーノ・ワルター――音楽に楽園を見た人』(音楽之友社、2015年)などがある。

ISBN:9784766426151
出版社:慶應義塾大学出版会
判型:A5
ページ数:308ページ
価格:2400円(本体)
発行年月日:2019年09月
発売日:2019年10月04日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:VFD
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:MJ