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美しき闘争

著:タナハシ・コーツ
訳:奥田 暁代

紙版

内容紹介

「いま何て言ったか聞いたか。
マルコムが死んだんだ。」

ブラック・ナショナリストの父ポール・コーツと、
自らの身を守って生きる、息子タナハシ。
クラックと銃に溢れ、一瞬にして奈落に落ちるアメリカ社会の
容赦ない現実を力強く生き抜く、父と息子の物語。

ヒップホップやラップのリリックを駆使した、疾走感溢れる文体、
自由の国アメリカの不自由さを冷徹に抉り出す、クールな批評精神――。

『世界と僕のあいだに』で全米図書賞を受賞し、
現代の黒人社会を代表する知識人と目される、
タナハシ・コーツの衝撃のデビュー作。

目次

第1章 あるところに、道を誤った男の子がいた……
第2章 たとえジャズかクワイエット・ストームだとしても……
第3章 アフリカ登場、みんな仰天する
第4章 僕の名前を言えない人たちに、教える
第5章 デイジーの時代、到来する
第6章 重力で浮かぶ、スランプはいちどもない……
第7章 バンブー・ピアス、少なくともふたつ
第8章 コンドームを使って、ビールを少しずつ

 訳注
 訳者解説 奥田暁代

著者略歴

著:タナハシ・コーツ
タナハシ・コーツ
作家、ジャーナリスト。<i>Atlantic</i> 誌に定期的に特集記事を寄稿するほかブログ記事も執筆する。<i>Village Voice</i> 誌、<i>Time</i> 誌の記者を経験した。メリーランド州ボルティモア出身。父は元ブラック・パンサー党員、出版社Black Classic Pressを設立したW. Paul Coates。2008年に半生を描いた自叙伝<i>The Beautiful Struggle: A Father</i>, <i>Two Sons</i>, <i>and an Unlikely Road to Manhood</i> を出版。2015年に発表したノンフィクション<i>Between the World and Me</i> はベストセラーとなり、同年の全米図書賞を受賞している。2016年からマーベルコミックスの新シリーズ<…
訳:奥田 暁代
奥田 暁代
慶應義塾大学法学部教授。慶應義塾大学文学部英米文学科卒業。ノースカロライナ大学チャペルヒル校英文科大学院修士課程/博士課程修了。2005年博士号取得。アフリカ系アメリカ文学専攻。著書に『アメリカ大統領と南部――合衆国史の光と影』(慶應義塾大学出版会)、共著に『物語のゆらめき――アメリカン・ナラティヴの意識史』(南雲堂)、『多文化主義で読む英米文学――新しいイズムによる文学の理解』(ミネルヴァ書房)、『記憶を紡ぐアメリカ――分裂の危機を超えて』(慶應義塾大学出版会)などがある。

ISBN:9784766424379
出版社:慶應義塾大学出版会
判型:4-6
ページ数:244ページ
定価:2700円(本体)
発行年月日:2017年06月
発売日:2017年06月23日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:DNL
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:DS