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ブラックアース 下

ホロコーストの歴史と警告

著:ティモシー・スナイダー
訳:池田 年穂

紙版

内容紹介

▼ホロコーストの胎動を聴け

ホロコーストはなぜ起きたのか ――。
ホロコーストはドイツだけで起きたのか?
実はホロコーストは、その多くが戦前のドイツの国境線の外で起きたことだった。
ホロコーストは強制収容所のみで起きたのか? 
ユダヤ人は、現実には死の穴の縁で殺害されたのが半数にのぼり、
収容所ではなく、特別なガス殺の設備で殺害された。
加害者はすべてナチスだったのか?
殺害に携わったドイツ人の多くはナチスではなかったし、
そもそも殺害した者のほぼ半分はドイツ人でさえなかった ――。

ヒトラーとスターリンの狭間で、完膚なきまでに国家機構が破壊され、
無法地帯に陥ったその地で、一体何が起こったのか。
極限状況における悪(イーブル)を問い直し、未来の大虐殺に警鐘を鳴らす世界的ベストセラー。

目次

第8章 アウシュヴィッツの逆説

第9章 主権と生存

第10章 グレイな救済者

第11章 天と地とのパルチザン

第12章 正義の少数者

終 章 私たちの世界


 謝辞
 用法についての覚え書き
 訳者あとがき
 参考文献
 原註
 公文書館
 索引

著者略歴

著:ティモシー・スナイダー
ティモシー・スナイダー
イェール大学教授(中東欧史、ホロコースト史)。1969年生まれ。1997年、オクスフォード大学Ph.D.
ハンナ・アーレント賞(2013年)をはじめ豊富な受賞歴を誇っている。東欧をめぐる時事的問題について有力紙誌への寄稿も多い。21世紀に入ってからの主な著作として、<i>The Red Prince: The Secret Lives of A Habsburg Archduke</i>, 2008(『赤い大公 ―― ハプスブルク家と東欧の20世紀』、慶應義塾大学出版会、2014年); <i>Bloodlands : Europe Between Hitler and Stalin</i>, <i>a History of Nazi and Soviet Mass Killing on the Lands between Berlin and Moscow</i>, 2010『ブラッドランド ―― ヒトラーとスターリン 大虐殺の真実』、(筑摩書房、…
訳:池田 年穂
池田 年穂
慶應義塾大学名誉教授。歴史家、翻訳家。1950年生まれ。ティモシー・スナイダー『赤い大公 ―― ハプスブルク家と東欧の20世紀』、マーク・マゾワー『国連と帝国 ―― 世界秩序をめぐる攻防の20世紀』、ジョーン・ディディオン『悲しみにある者』(いずれも慶應義塾大学出版会、2014年、2015年、2011年)、エミー・E・ワーナー『ユダヤ人を救え! ―― デンマークからスウェーデンへ』(水声社、2010年)など多数の訳書がある。

ISBN:9784766423518
出版社:慶應義塾大学出版会
判型:4-6
ページ数:372ページ
定価:3000円(本体)
発行年月日:2016年07月
発売日:2016年07月19日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:NHB