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展望台のある島

著:山川 方夫
編:坂上 弘

紙版

内容紹介

山川方夫は精緻である。
言葉を選び、構文を磨き、美しい物語を織り上げる。
自伝的な作品のなんと誠意にあふれていることか。
池澤夏樹

▼空襲の激しくなった昭和19年、14歳の時に日本画家の父が急逝し、終戦後の混乱の時代に青少年期を過ごした山川方夫。芥川賞と直木賞のふたつの賞の候補になりながら、受賞にいたらぬまま34歳で交通事故のため急逝した山川方夫。没後50年にして、山川方夫のショートショートと純文学作品は新生する。

目次

Ⅰ 夏の葬列
 夏の葬列
 あるドライブ
 三つの声
 未来の中での過去
 蛇の殻
 頭の大きな学生
 クレヴァ・ハンスの錯誤
 遅れて坐った椅子

Ⅱ 展望台のある島
 ある週末
 煙突
 最初の秋
 展望台のある島
 Kの話

解説と年譜 坂上弘

著者略歴

著:山川 方夫
山川 方夫
1930年、日本画家山川秀峰の長男として東京に生まれる。慶應義塾大学大学院文学研究科仏文専攻中退。1954年第3次「三田文学」創刊。創作活動も始め、芥川賞候補4回、直木賞候補1回となるが、受賞に至らず。1965年2月20日交通事故のため逝去。享年34。主な著書に『海岸公園』『親しい友人たち』『愛のごとく』『山川方夫全集』などがある。
編:坂上 弘
坂上 弘
1936年、東京生れ。慶應義塾大学文学部哲学科卒業。第3次「三田文学」で山川方夫より、小説を書くよう勧められ、19歳の時「息子と恋人」が芥川賞候補になる。『優しい碇泊地』で読売文学賞、芸術選奨文部大臣賞、『田園風景』で野間文芸賞、『台所』で川端康成文学賞を受賞。

ISBN:9784766422733
出版社:慶應義塾大学出版会
判型:4-6
ページ数:320ページ
定価:3000円(本体)
発行年月日:2015年11月
発売日:2015年11月15日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:FB
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:1FPJ