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久保田万太郎

その戯曲・俳句・小説

著:中村 哮夫

紙版

内容紹介

▼万太郎作品の “神髄” に迫る。

久保田万太郎(1889-1963)は、永井荷風を迎えて創刊された「三田文学」に処女作「朝顔」を発表してデヴュー。泉鏡花にも親炙した。その後、小説家、戯曲作家、演出家、俳人として活躍し、劇団「文学座」を立ち上げ、俳誌「春燈」を創刊し、大正・昭和の文壇・劇壇に一つの時代を築いた。没後五十年を越えて毀誉褒貶に満ちみちる万太郎の人間を語り、その戯曲、俳句、小説の魅力の精髄に追る。

目次

Ⅰ 万太郎の風景 ―― 戯曲十種
そのプロローグ / その一「釣堀にて」 / その二「ふりだした雪」 /
その三「かどで」 / その四「短夜」 / その五「弥太五郎源七」 /
その六「雨空」 / その七「蛍」 / その八「大寺学校」 /
その九「波しぶき」 / その十「大つごもり」 / そのエピローグ

 Ⅱ 万太郎探索
「釣堀にて」をめぐって ―― 万太郎が自身の人生を透視した作品
「ふりだした雪」をめぐって ―― 万太郎の境涯を投影した戯曲
「大寺学校」をめぐって ―― 戯曲の金字塔「大寺学校」の魅力
「三の酉」をめぐって ―― 晩年に訪れた至福

 Ⅲ 万太郎の「四季」
久保田万太郎の「冬」の句
久保田万太郎の「春」の句
久保田万太郎の「夏」の句
久保田万太郎の「秋」の句
『流寓抄以後』について
ときをりの久保田万太郎 ―― 引用された俳句を通して

 Ⅳ 万太郎散策
久保田先生と私
「釣堀にて」と「ワーニャ伯父さん」 ―― 一九五一年、三越劇場にて
久保田万太郎素描 ―― 時をさかのぼりつつ
竹馬の句碑 ―― 師、久保田万太郎の
いしぶみの記

 Ⅴ 万太郎の風景 ―― 小説十種
そのプロローグ / その一「市井人」・「うしろかげ」 /
その二「春泥」 / その三「花冷え」 / その四「樹蔭」 /
その五「朝顔」 / その六「露芝」 / その七「九月幮」「続九月幮」 /
その八「末枯」「続末枯」 / その九「寂しければ」 /
その十「火事息子」 / そのエピローグ

あとがき

著者略歴

著:中村 哮夫
中村 哮夫
1931年東京生まれ。慶應義塾大学文学部国文科卒。演出家。東宝撮影所を経て、東宝演劇部に於て菊田一夫に師事し、舞台演出の道に進む。一方、久保田万太郎を主宰とする俳誌「春燈」の若き弟子として久保田万太郎を師と仰ぐ。

ISBN:9784766422191
出版社:慶應義塾大学出版会
判型:4-6
ページ数:208ページ
定価:2800円(本体)
発行年月日:2015年04月
発売日:2015年04月15日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:FB
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:1FPJ