日中戦争の国際共同研究 3
日中戦争期中国の社会と文化
編:エズラ・ヴォーゲル
編:平野健一郎
内容紹介
日中戦争史を捉え直すシリーズ第3巻。
▼日中戦争に関する国際共同研究の成果。政治的・感情的要素を排除して、日・北米・中・台の研究者が新たな視点から日中戦争史を捉えなおすシリーズ。
▼中国の人々は戦争をどのように生きたのか? 日中戦争下の中国、戦場となった空間での社会と文化の変化に焦点を当て、日中戦争を実証的に分析する。
目次
日中戦争期中国の社会と文化
目次
『日中戦争の国際共同研究』刊行にあたって 山田辰雄
まえがき エズラ・ヴォーゲル(平野健一郎訳)
総 論 日中戦争期、中国の社会と文化の変容 平野健一郎
第1部 戦争と文化政策
第1章 抗戦期中国国民党の教育政策とその効果 金以林(馬越麻紗美訳)
第2章 学人抗争——抗戦期、北平文教界に対する国民党の組織活動 桑兵(後井隆伸訳)
第3章 日中戦争期、満洲国の宣伝と芸文——甘粕正彦と武藤富男 貴志俊彦
第4章 官営化・教育化・普及化——抗戦期大後方映画の発展と転換 汪朝光(青柳伸子訳)
第5章 民衆の歴史物語——占領期上海におけるアヘン戦争の映画化 ポシェク・フ(鷲谷花訳)
第2部 戦争の中の社会活動
第6章 日中戦争期上海のコレラ予防運動 福士由紀
第7章 日中戦争初期における上海難民問題の対処について 張建俅(三品英憲訳)
第8章 戦時中国の救済工作——国際紅十字会と世界紅卍字会の救済ネットワーク 小浜正子
第9章 日中戦争期中国の対米「国民外交」 土田哲夫
第3部 戦争と社会・文化変容
第10章 日本軍占領と地域交通網の変容——山西省占領地と蒙疆政権地域を対象として 内田知行
第 11章 華北「治安強化運動」期における集合心性——1941—1942年 江沛(薮田麻夕子訳)
第12章 満州国首都「新京」の脱構築 ビル・シーウェル(斎川貴嗣訳)
第13章 満洲国の中国語文学におけるアヘン・中毒・ジェンダー ノーマン・スミス(高光佳絵訳)
第 14章 抗戦期の郷村建設運動——失われた機会か、運命か、歴史か チャールズ・ヘイフォード(加藤公一訳)
あとがき