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危機に立つ日本の英語教育

編著:大津由紀雄

紙版

内容紹介

日本の英語教育は、どこに向かうのか?▼財界(経団連)の要望を取り入れる形で文科省が作成した「『英語が使える日本人』の育成のための戦略構想」。そこで示されたプランと「小学校英語」および「TOEIC」ブームとの関連を指摘しながら、英語教育政策の改悪に警鐘をならし、対案を提示する。▼本書は、昨年9月に開催されたシンポジウムをベースに、そのパネリストたちが英語教育政策や学校英語教育、小学校英語などの問題点について論じ、今後の指針について提言を行うものである。本書は、日本図書館協会選定図書です。

目次

はじめにI 学校英語教育の現状と課題 「戦略構想」、「小学校英語」、「TOEIC」   ——あるいは、ここが正念場の英語教育    大津由紀雄 学校英語教育とは何か    山田雄一郎 日本の英語教育界に学問の良識を取り戻せ    斎藤兆史 学校英語教育の見通し   ——言語コミュニケーション力論・複言語主義・コミュニケーション論    柳瀬陽介 日本人は英語が使えなければならないのか?   ——「英語信仰」からの脱却と「日本語本位の教育」の確立      津田幸男II 英語教育を取り巻く社会の力学 主権「財界」から主権「在民」の外国語教育政策へ    江利川春雄 「戦略構想」への2つの懸念   三浦孝III 新しい言語教育へのアプローチ もっと豊かな言語教育を   古石篤子 言語教育の全体像を探る試み——4つの技能、3つの指導内容、2つの能力    末岡敏明 〈教育実践報告〉子どもの立場で「言語教育」を   ——先生! ことばのふしぎをもっと知りたいな   齋藤菊枝IV さまざまな視点から見た言語教育 言語リテラシー教育の政策とイデオロギー   佐藤学 複言語主義における言語意識教育——イギリスの言語意識運動の新たな可能性  福田浩子 仮想「小学校英語覆面座談会」——反対派も賛成派も本音で語る小学校英語    菅正隆 資料

ISBN:9784766416565
出版社:慶應義塾大学出版会
ページ数:336ページ
定価:1800円(本体)
発行年月日:2009年07月
発売日:2009年07月02日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JN