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京都議定書をめぐる国際交渉

COP3以降の交渉経緯 (改訂増補版)

編:浜中裕徳

紙版

内容紹介

外交交渉の舞台裏を詳細にレビュー。
▼「京都議定書」が締結されるまでの外交交渉に直接携わった当時の環境省担当官による交渉経緯レビュー。
▼先進国、途上国各国がそれぞれの思惑によって激しい主導権争いを行うなかで、京都会議(COP3)議長国として京都議定書の早期発効、実施・運用ルールの合意形成を主導した日本の外交交渉を描く。「京都議定書」全文、交渉経緯年表、京都議定書関連用語集、その他合意文書など、関連資料も充実。
▼初版が京都会議(COP3)後、マラケシュ合意(COP7)までを対象としたのに対し、改訂増補版では、補章としてCOP8以降、京都議定書後の枠組み構築に向けた、2008年12月末までの国際交渉プロセスを加筆。「G8北海道洞爺湖サミット首脳宣言」も掲載するなど、関連資料もさらに充実。

目次

改訂増補版はしがき
はしがき

第1章 京都会議以後——「ブエノスアイレス行動計画」の合意
    1 概観
    2 主要交渉プレーヤー
    3 前期(1998年7月まで)における国際検討
    4 後期(1998年10月まで)における国際検討
    5 COP4における交渉
    6 まとめ

第2章 解けなかった多次元方程式——運用ルール交渉の難航
    1 概観
    2 主要交渉プレーヤー
    3 主要国の基本スタンス
    4 議定書運用ルールづくり序盤戦
    5 COP5——京都議定書の2002年発効を目標に
    6 COP6に向けた交渉の加速
    7 COP6——解けなかった多次元方程式

第3章 米国の離脱と歴史的合意——「ボン合意」に向けた国際交渉
    1 概観
    2 主要交渉プレーヤー
    3 ブッシュ政権の発足と京都議定書離脱
    4 COP再開会合に向けて——京都議定書の危機
    5 COP6再開会合——歴史的合意

第4章 政治的合意の法文化に向けて——「マラケシュ合意」への最終交渉
    1 概観
    2 主要交渉プレーヤー
    3 ボン合意後の課題
    4 COP7——「マラケシュ合意」に向けて
    5 京都議定書の締結

第5章 吸収源に関する交渉経緯
    1 COP3における吸収源に関する交渉(1997年12月)
    2 地球温暖化対策推進大綱の決定(1998年10月)
    3 ブエノスアイレス行動計画(1998年11月)
    4 IPCC吸収源特別報告書(2000年5月)
    5 各国からの吸収源データと意見の提出(2000年8月)
    6 吸収源交渉における主な論点
    7 SBSTA13(2000年9月)と会期間会合(2000年10月)
    8 COP6(2000年11月)
    9 オタワ会合(2000年12月)
    10 COP6再開会合の準備
    11 COP6再開会合(2001年7月)
    12 COP7(2001年10月〜11月)
    13 COP7後の国内対応
    14 吸収源交渉を振り返って

補 章 マラケシュ合意後
   ——京都議定書発効と実施、および第1約束期間後の国際枠組み交渉の開始
    1 はじめに
    2 京都議定書発効に至るプロセス
    3 京都議定書の実施・改善と将来枠組み構築準備に向けたプロセス
    4 将来枠組み構築に向けた新たなプロセスへの機運の高まり
    5 将来枠組み構築に向けた新たなプロセスの開始
    6 COP15までのプロセス

関連資料
  ⅰ ブエノスアイレス行動計画の要旨
  ⅱ プロンク・ペーパーの内容と我が国提出意見(2001年1月)の概要
  ⅲ プロンク議長調停案の概要
  ⅳ ボン合意の概要
  ⅴ マラケシュ合意(COP7)の概要
  ⅵ モントリオール会合(COP11・CMP1)におけるの将来枠組みに関する成果
  ⅶ 京都議定書に基づく導守に関する手続及びメカニズムに関する手続及び制度(CMP1決定)  
  ⅷ クリーン開発と気候に関するアジア太平洋パートナーシップ第1回閣僚会議
  x G8ハイリゲンダム・サミット首脳宣言(気候変動関連部分のみ抜粋)
  xi バリ行動計画
  xii G8北海道洞爺湖サミット首脳宣言(気候変動関連部分のみ抜粋)
  ⅶi 京都議定書実施ルール交渉過程 年表
  viv 用語集
  xv 京都議定書(和文)

索引

ISBN:9784766415933
出版社:慶應義塾大学出版会
ページ数:338ページ
定価:3800円(本体)
発行年月日:2009年04月
発売日:2009年04月02日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:TQ