SFC総合政策学シリーズ
日中環境政策協調の実践
編著:小島朋之
編著:厳網林
内容紹介
▼中国の急速な経済発展にともなう環境・生態系の悪化に対して、日中両国はどのような対策が可能なのか。現在の課題、方法、実践を具体的な事例で詳細に分析。
目次
まえがき
序章 日中環境協力の実践的アプローチ 小島朋之・厳網林
1 地球温暖化問題と日中環境協調
2 政策COEにおける取り組みと本書の主旨
3 本書の構成
第1章 東アジアにおける環境問題と国際政策協調スキームの構築 厳網林・小島朋之
1 はじめに
2 環境問題を取り巻く国際情勢
3 環境問題への総合政策学の方法
4 東アジアにおける環境ガバナンスの実践
5 瀋陽CDM植林に関する実証実験
6 CDM植林による国際協調スキームの実現に向けて
7 おわりに
第2章 地域生態系マッピングとそのサービスの評価 厳網林
1 はじめに
2 研究方法
3 エコマッピングの実例
4 考察
5 結論
第3章 中国内陸部の人と生態系に関わる環境政策の実践
—四川省成都市における日中共同研究 関根嘉香・王雪萍・楊治敏
1 はじめに
2 四川省成都市
3 成都市の大気汚染
4 民生部門におけるSO2排出量削減対策
5 生活環境中の化学物質:室内空気汚染
6 生物多様性の保護:パンダ食用竹の植林
7 成都市の水質汚濁
8 環境意識と環境教育
9 今後の環境課題
第4章 自然資本の運用による環境保全と社会発展のためのフレームワークの構築—チンハイ・チベット高原を事例として 厳網林
1 はじめに
2 自然資本の概念
3 チンハイ・チベット高原にとっての自然資本の意義
4 自然資本の評価と運用
5 青海省におけるフレームワークの適用条件
6 まとめ
第5章 太陽光発電のユーザーコストとCO2削減効果—大学キャンパスにおける実験 山本悠介・中野諭・吉岡完治
1 はじめに
2 投資財価格とユーザーコスト
3 太陽電池のユーザーコストの推計
4 CO2排出量推計のためのモデル
5 慶應義塾大学キャンパスにおける太陽電池導入の効果
6 教育・研究・医療部門の電力消費量及び発電による誘発CO2排出量
7 おわりに
第6章 石炭依存地域における硫黄酸化物対策シミュレーション—中国遼寧省のケーススタディ 中野諭
1 はじめに
2 先行研究
3 モデルの体系
4 経済・環境統計と環境・経済モデルの留保条件
5 シミュレーション
6 シミュレーションの結果
7 おわりに
第7章 日中におけるCDMプロジェクトの実現に向けて—環境ガバナンス的アプローチ 裵潤
1 はじめに
2 日本政府機関のCDM実施状況
3 日本企業のCDM
4 自治体及びNGO・NPOの植林事業
5 CDMにおける日中環境ガバナンス
6 おわりに
第8章 日中友好植林活動のCDM国際認証に向けて—環境ガバナンス的アプローチ 早見均・王雪萍・小島朋之
1 はじめに
2 植林によるCO2吸収量の測定ガイドライン
3 植林によるCO2の吸収量の測定:インベントリー報告書形式
4 おわりに
第9章 EUの戦略的貿易措置による中国の環境保全効果 鄭雨宗
1 はじめに
2 理論的背景と分析モデル
3 EUと中国のエネルギー効率の比較と限界費用
4 EUの域外炭素税がもたらす経済と環境影響
5 むすびに
第10章 日中環境協力の新しいパラダイム 厳網林
1 日中新時代の到来
2 日中関係のパラダイムシフト
3 日中協調による新しい価値創造
4 総合政策学による日中環境協調
5 おわりに
索引
ISBN:9784766415223
。出版社:慶應義塾大学出版会
。ページ数:278ページ
。定価:3400円(本体)
。発行年月日:2008年04月
。発売日:2008年04月02日
。国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:TQ。