スタンダール
小説の創造
著:髙木信宏
紙版
内容紹介
▼独自の小説世界によって、今もなお新しい読者を魅了し続けているスタンダール。19世紀フランスに生きた作家は、なぜ不朽の傑作を生み出すことができたのか。日記や備忘、書簡など一次資料の綿密な考証を通じて『赤と黒』『パルムの僧院』の成立過程に斬新な視角をひらき、〈民衆〉〈手紙〉〈まなざし〉にテーマ構築の独創性を探ることで、同時代への批判的感性と自己の探求【エゴチスム】とが分かちがたく結びついた、文学的戦略と創造の美学を解明する。
目次
序
第Ⅰ章 小説創造の戦略
『アルマンス』における主人公像の造型
『赤と黒』の創作過程—着想と制作時期の再検証
『リュシアン・ルーヴェン』における〈衣装〉
『パルムの僧院』冒頭部の制作
第Ⅱ章 民衆・手紙・まなざし
スタンダールにおける〈民衆〉
ジュリアン・ソレルの〈手紙〉
『ラミエル』における社会諷刺
スタンダールにおける〈まなざし〉
『チェンチ一族』における〈まなざし〉
第Ⅲ章 創作と自己認識
『エゴチスムの回想』における自己認識
『エゴチスムの回想』と『社会的地位』
感受性と自己認識
『アルマンス』、あるいは〈感じやすい魂〉の悲劇
結論
あとがき
ISBN:9784766414721
。出版社:慶應義塾大学出版会
。ページ数:376ページ
。定価:5400円(本体)
。発行年月日:2008年02月
。発売日:2008年02月02日
。国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:FB。