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反近代思想論

著:多田真鋤

紙版

内容紹介

近代合理主義は、自然科学を発展させ人間生活に多大の便宜を供したがその反面工業化、機械化の推進は、地球環境の破壊等を惹起した。この深刻な事態の打開には、思考の大転換を必要とする。

目次

序章 反近代思想の史的展開——ヨーロッパと日本—— 
一、はしがき
二、ヴィーコとヘルダー
三、一九世紀ドイツの反近代思想
四、いわゆる皇道哲学における反近代思想
五、難波田春夫「社会哲学」における反近代思想
六、むすび

第二章 倫理的社会主義の復権
一、はしがき
二、人間疎外論とマルクス
三、E・ベルンシュタインの社会主義観
四、K・フォアレンダーの倫理的社会主義
五、むすび——倫理的社会主義の復権——

第三章 G・ラートブルッフの社会主義思想
一、はしがき
二、新カント学派の社会主義
三、ラートブルッフの価値相対主義の政治観
四、ラートブルッフの社会主義
五、むすび——科学的社会主義から人間実存の社会主義へ——

第四章 近代批判の文化哲学——O・シュペングラーを中心として——
一、はしがき——文化哲学としての文明論——
二、指導者論
三、平和論
四、民族論
五、むすび

第五章 「近代の超克」の思想——高山岩男博士の所説をめぐって——
一、はしがき
二、人間と文明観
三、政治と歴史観
四、文化と社会観
五、むすび——高山哲学における近代の超克の思想——

第六章 山崎正一博士の「近代観」
一、はしがき
二、世界史と世界哲学
三、近代思想史論における「近代観」
四、禅と現代文明
五、むすび——新しい自然法への模索——

附論
一、現代文明と人間疎外
二、平和思想の史的展開
三、世界新秩序の理念形成
四、ハイデッガーとナチズム——最近の邦語文献をめぐって——

あとがき

ISBN:9784766405576
出版社:慶應義塾大学出版会
ページ数:240ページ
定価:3107円(本体)
発行年月日:1994年01月
発売日:1994年01月02日