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高次脳機能障害のための認知リハビリテーション

統合的な神経心理学的アプローチ

他著:McKay Moore Sohlberg
監訳:尾関 誠
監訳:上田 幸彦

紙版

内容紹介

『COGNITIVE REHABILITATION: An Integrative Neuropsychological Approach』の待望の邦訳。

高次脳機能障害の評価、行動介入や訓練、環境調整、心理療法の全領域を行う多様な神経心理学的リハビリテーションアプローチを詳細に解説。注意や記憶、遂行機能といった基本的な認知障害だけではなく、国内で正面から扱われることが少なく、高次脳機能障害の最大の障壁ともなるアウェアネスの問題や認知コミュニケーション問題についても詳しく記述しています。
臨床上の具体策やすぐに使える実用的なツールも多数掲載し、オーダーメイドとならざるを得ない高次脳機能障害のリハビリテーションにおいて、ひとり一人に対してどのような考え方で対応していったらよいのかを示す、高次脳機能障害の評価・管理・介入そして支援までの具体的な指針となる一冊です。

目次

第 I 部 認知リハビリテーション実践の基礎
 第1章 認知リハビリテーション序論(認知リハビリテーションを形成する主要原理/注意と記憶,遂行機能の管理/認知障害に取り組むための理論/有効性とアウトカムの測定/維持と般化を促すための戦略/認知リハビリテーションの原理/要約)
 第2章 認知障害に関係する神経学的疾患(後天性脳損傷のメカニズム/医学的診断技術の概説/要約)
 第3章 神経学的・神経行動学的回復に関係する要因(人口統計学的な変数/損傷と関係する変数/心理的な要因/神経の可塑性とシナプスの再構成/訓練プログラムや介入に関係する要因/要約)
 第4章 認知機能障害を負った人々の評価(能力と機能障害を測定するためのアプローチ/特定の認知機能の評価/要約)

第 II 部 認知障害の管理方法
 第5章 注意障害の管理(理論の概説/注意の評価/注意障害の管理アプローチ)
 第6章 介入に応用される記憶理論(記憶理論/障害管理に対する記憶理論の影響)
 第7章 認知リハビリテーションにおける外的補助具の使用(外的補助具:一般的で効果が期待される技法/外的補助具使用の目標は何か/理論の概説/外的補助具の選択/訓練準備活動/訓練方法/事例)
 第8章 遂行機能障害の管理(前頭葉/遂行機能の臨床モデル/遂行機能の評価/管理アプローチ)
 第9章 アウェアネスの障害の評価と管理(概念的な枠組み/アウェアネスの測定/アウェアネス評価の系統的な過程/アウェアネスの障害の管理)
 第10章 コミュニケーションに関する問題(コミュニケーション障害の種類/語用論の評価/語用論障害の管理)

第 III 部 行動的,情動的,心理社会的問題への介入
 第11章 問題行動の管理(後天性脳損傷後の行動変化のモデル/後天性脳損傷後に共通する行動障害/問題行動の多様な原因/問題行動へのアプローチ/家族とスタッフへの教育と訓練)
 第12章 抑うつと不安の管理(基本用語/脳損傷により生じる心理社会的問題の評価/後天性脳損傷に共通な情動反応/心理療法的介入の原理)
 第13章 家族との協働(なぜ家族との協働を増やすのか?/家族への脳損傷の影響/セラピストとクライエント,家族の真のパートナーシップの構築)

第 IV 部 特定の層への対応
 第14章 後天性認知障害を負った子どもたちのリハビリテーション(子どもと成人における脳損傷の影響の比較/継続した評価の重要性/子どものリハビリテーションの状況/子どもの認知障害に対するリハビリテーションアプローチ/小児介入研究の概説/家族および学校への支援)
 第15章 軽度外傷性脳損傷のための管理方法(軽度外傷性脳損傷における生理因性要因と心因性要因の根拠/神経心理学的傾向/各段階と状況に合わせた介入方法/軽度外傷性脳損傷を負った人にかかわるための具体的な技術)

ISBN:9784763921321
出版社:協同医書出版社
判型:B5
ページ数:440ページ
定価:6000円(本体)
発行年月日:2012年04月
発売日:2012年04月27日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:MJ