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作業療法学全書 5

作業治療学 2 精神障害

改訂第3版

監:日本作業療法士協会
編:冨岡 詔子
編:小林 正義

紙版

内容紹介

本シリーズは、日本作業療法士協会が監修する作業療法士養成のための教科書であり、わが国初のオリジナルテキストとして刊行以来、全国の作業療法士養成校で使用されてきた。学生に、基本的かつ時代の求める知識と技術を伝えるための改訂第3版。

第5巻は、精神保健医療福祉における作業療法の位置づけを明確にした上で、作業療法の基礎から応用までを、障害のある人たちの回復と生活再建に役立つための普遍的な機能と役割を重視して記述した。
これからの精神医療の目指す方向(救急医療の充実、早期治療・早期退院、長期在院者の退院促、地域生活移行支援など)に沿って、心身機能の回復をはかり生活を支援するという作業療法の中心的役割を果たすための、基本的な視点と方法・実践論、疾患・障害別また地域生活支援・司法精神医療の実際の知識と技術、マネジメント、理論やモデル・技法について網羅的に学べる内容となっている。
基礎教育のテキストとしてはもちろん、現状を点検する際の包括的な羅針盤として中堅の臨床家にも活用していただけるものである。

目次

改訂第3 版の発刊にあたって
改訂第3 版の編集にあたって
「作業治療学2 精神障害」の編集にあたって
編集者・執筆者一覧

第1章 精神保健医療福祉と作業療法
 I.精神医療の歴史と作業療法(冨岡詔子)
  1.先史時代から古代の医術
   1–1 医術の起源
   1–2 東西の医神・呪医・巫医・遍歴医と古代医書
  2.中世の医術-東西世界の交流
   2–1 アラビア医学-ギリシャ医学の継承と病院の誕生
   2–2 中世キリスト教世界の医学-修道院医学と精神病者の迫害
   2–3 金宋元時代-医薬行政の整備と医学革新
   2–4 武家政権における民間僧医の施療活動と僧・医の分化
  3.近世の医術-自然科学的病気観の萌芽
   3–1 西欧基礎医学の進歩と精神医学の夜明け
   3–2 漢方医学の精緻化と蘭学の導入
  4.近・現代の精神医学と精神医療
   4–1 精神病の分類と症状論の体系化
   4–2 力動精神医学の台頭と発展
   4–3 治療の多様化と変遷
   4–4 わが国の精神医療の変遷と作業療法
 II.障害概念と作業療法の理念(冨岡詔子)
  1.神話や説話にみられる病気と障害
  2.救済制度からみた病気と障害-生産能力の低下
  3.医学モデルとしての病気と障害-障害の構造論
  4.社会的現象としての病気と障害-社会モデル
  5.生物・心理・社会的統合モデルとしての障害:健康-生活機能モデル(ICF国際生活機能分類)
  6.人間の尊厳と病気・障害-人権モデル
   6–1 ノーマライゼーション
   6–2 障害者の権利
   6–3 患者の権利
  7.作業療法の理念-作業・生活モデル
 III.精神保健医療福祉の流れと作業療法の役割(荻原喜茂)
  1.わが国の精神保健医療福祉の流れ
   1–1 「精神保健福祉の改革に向けた今後の対策の方向」
   1–2 「精神保健医療福祉の改革ビジョン」
   1–3 「今後の障害保健福祉施策について(改革のグランドデザイン案)」
   1–4 「障害者自立支援法」(2005年法律第123号)
   1–5 障害者自立支援法と連動した動き:就労と雇用について
 2.作業療法の役割
   2–1 作業療法士の現状
   2–2 作業療法(士)を取り巻く状況
   2–3 当面の作業療法(士)の課題

第2章 作業療法の基本的な視点と方法
 I.心身の健康と生活・作業(冨岡詔子)
  1.天寿を全うするための養生法
  2.国民の「健康」と体力増進
  3.戦後の復興期以後-成人病予防
  4.生活における健康づくり
  5.ヘルスプロモーション
  6.健康観の揺らぎと今後の方向性
 II.ライフサイクルと生活課題(冨岡詔子)
  1.ライフサイクルとは
   1–1 宗教・哲学的な叡智としてのライフサイクル
   1–2 心理的な成熟過程としてのライフサイクル
   1–3 「生活構造」の発達としてのライフサイクル
  2.ライフサイクルと生活課題・作業活動
   2–1 意味のある「作業体験」から生活課題へ
   2–2 ライフサイクル関連の情報入手と活用時の留意点
   2–3 物語としての個人史の活用
 III.作業・作業活動を介した回復支援と生活支援(山根寛)
  1.回復・リカバリーを促す作業活動
   1–1 回復・リカバリーについて
   1–2 回復・リカバリーと作業療法の基本
   1–3 手段としての作業・作業活動
  2.生活を再編するための作業・作業活動
   2–1 生活の再編について
   2–2 生活の再編と作業療法の基本
   2–3 目的としての作業
  3.交流の手段・目的としての作業・作業活動
   3–1 治療・援助関係をつくる手段としての作業・作業活動
   3–2 自分との関係回復の手段としての作業
   3–3 他者との交流の手段・目的としての作業
 IV.基本的な方法としての作業面接(小林正義)
  1.作業面接とは
  2.作業面接の過程
  3.作業面接の物理的構造
  4.対象者を理解するための作業面接
   4–1 ニーズを把握する
   4–2 生活状況の把握
   4–3 質問紙を用いた面接
   4–4 対象者の身になる技法
   4–5 話の聴き方と問いかけ方
  5.作業を扱う際の留意点

第3章 作業療法の基本的実践論
 I.作業療法の構造と実践形態(香山明美・小林正義)
  1.作業療法の治療構造と構成要素
   1–1 対象者
   1–2 作業活動
   1–3 作業療法士
   1–4 時間
   1–5 場所・場
   1–6 集団
  2.作業療法の実践形態
   2–1 個人作業療法と集団作業療法
   2–2 個人作業療法と集団作業療法の利用法
  3.作業療法実践の場
   3–1 入院作業療法
   3–2 外来作業療法
   3–3 訪問作業療法
   3–4 デイケア(ショートケア)
   3–5 福祉領域の作業療法
 II.作業療法実践のプロセス(香山明美・小林正義)
  1.作業療法の導入
   1–1 作業療法の導入時期
   1–2 インテーク面接
   1–3 導入時の留意点
  2.説明と同意
  3.作業療法評価
   3–1 初期評価
  4.作業療法実施計画
   4–1 焦点化と目標設定
   4–2 作業療法実施計画
  5.再評価
  6.記録と経過報告
  7.終了時評価と成果の共有
  8.退院支援・退院前訪問指導
  9.中断・中止への対応
 III.回復状態に応じた生活支援(香山明美)
  1.回復状態に応じた作業療法の役割
   1–1 急性期(要安静期)
   1–2 亜急性期
   1–3 回復期前期
   1–4 回復期後期
   1–5 維持期
   1–6 終末期
   1–7 予防期
  2.回復状態に応じたチーム医療
   2–1 クリティカルパス
   2–2 急性期・維持期のクリティカルパス
   2–3 ケースカンファレンス,ケア会議
   2–4 ケア会議のあり方
   2–5 他職種・他機関との連携のポイント
  3.回復状態に応じた心理教育プログラム
   3–1 急性期の心理教育プログラム
   3–2 回復期・維持期の心理教育プログラム
  4.回復状態に応じた家族支援
   4–1 急性期の家族支援
   4–2 回復期・維持期の家族支援

第4章 疾患・障害別作業療法の実際
 I.統合失調症(小林正義)
  1.統合失調症の障害像の概要
  2.作業療法の目的と課題
  3.作業療法の援助過程
   3–1 開始時の情報収集
   3–2 導入時の説明と同意
   3–3 主たる評価の領域と方法
   3–4 プログラム立案の原則
   3–5 回復過程に応じた作業療法の実践
   3–6 作業療法実施上の留意点
  4.終了時の留意点
  5.事例紹介
   5–1 事例1:退行現象を伴う亜急性期の事例
   5–2 事例2:外来作業療法で長期にわたり地域生活を支えてきた事例
 II.気分(感情)障害(香山明美)
  1.障害像の概要
   1–1 うつ病性障害
   1–2 うつ病性障害の病態特性
   1–3 うつ病性障害の生活機能
   1–4 双極性障害の病態特性
   1–5 双極性障害の社会機能障害
  2.作業療法の目的と課題
  3.作業療法の援助過程
   3–1 開始時の情報収集
   3–2 導入時の説明と同意
   3–3 主たる評価の領域とその方法
   3–4 プログラム立案とその実際
   3–5 作業療法実施上の留意点
   3–6 家族支援
  4.終了時の留意点
  5.事例紹介
   5–1 事例1:復職支援の実施例
   5–2 事例2:活動量の調整を行った例
 III.神経症性障害(山根寛)
  1.障害像の概要
  2.作業療法の目的と課題
  3.作業療法の援助過程
   3–1 開始時の情報収集
   3–2 導入時の説明と同意
   3–3 主たる評価の領域と方法
   3–4 プログラム立案の原則
   3–5 作業療法実施上の留意点
  4.終了時の留意点
  5.事例紹介
   5–1 事例1:作業の興味に引かれて
   5–2 事例2:妄想から現実世界へ
 IV.摂食障害(北菊恵・山根寛)
  1.障害像の概要
  2.作業療法の目的と課題
  3.作業療法の援助過程
   3–1 開始時の情報収集
   3–2 導入時の説明と同意
   3–3 主たる評価の領域と方法
   3–4 プログラム立案の原則
   3–5 作業療法実施上の留意点
  4.終了時の留意点
  5.事例紹介
   5–1 事例1:AN 制限型
   5–2 事例2:AN むちゃ食い/排出型
 V.パーソナリティ障害(北菊恵・山根寛)
  1.障害像の概要
  2.作業療法の目的と課題
  3.作業療法の治療過程
   3–1 開始時の情報収集
   3–2 導入時の説明と同意
   3–3 主たる評価の領域と方法
   3–4 プログラム立案の原則
   3–5 作業療法実施上の留意点
  4.終了時の留意点
  5.事例紹介
   5–1 事例1
   5–2 事例2
 VI.児童・思春期の精神障害(鶴見香)
  1.障害像の概要
  2.作業療法の目的と課題
  3.作業療法の援助過程
   3–1 開始時の情報収集
   3–2 導入時の説明と同意
   3–3 主たる評価の領域と方法
   3–4 プログラム立案の原則
   3–5 作業療法実施上の留意点
  4.終了時の留意点
  5.事例紹介
   5–1 事例1
   5–2 事例2
 VII.器質性精神障害
  i.認知症(苅山和生)
  1.認知症関連障害の概要
   1–1 症状と治療
  2.作業療法の目的と課題
  3.作業療法の援助過程
   3–1 開始時の情報収集
   3–2 導入時の説明と同意
   3–3 主たる評価の領域と方法
   3–4 プログラム立案の原則
   3–5 作業療法の実践
  4.作業療法終了時の留意点
  5.事例紹介
   5–1 活動の場の調整により安住と安定へ
   5–2 活動と個別対応により意思疎通へ
  ii.器質性精神障害と重複障害(比留間ちづ子)
  1.器質性・症状性精神障害による重複障害の概要
  2.「重複障害」(狭義)の概要
  3.作業療法過程
   3–1 作業療法の目的と解決すべき問題領域
   3–2 開始時の基礎情報収集
   3–3 作業療法導入時の説明と同意
   3–4 主たる評価の領域と方法
   3–5 プログラム立案の原則
   3–6 作業療法実施時の留意点
  4.他職種,他治療法との連携や調整
  5.作業療法終結時・フォローアップ時の指針
  6.事例紹介
   6–1 事例1
   6–2 事例2
 VIII.てんかん(神先美紀)
  1.障害像の概要
  2.作業療法の目的と課題
  3.作業療法の援助過程
   3–1 開始時の情報収集
   3–2 導入時の説明と同意
   3–3 主たる評価の領域と方法
   3–4 プログラムの立案と実施上の留意点
  4.終了時の留意点
  5.事例紹介
   5–1 事例1
   5–2 事例2
 IX.アルコール・薬物依存(濱上幸司・山根寛)
  1.障害像の概要
  2.作業療法の目的と課題
  3.作業療法の援助過程
   3–1 開始時の情報収集
   3–2 導入時の説明と同意
   3–3 主たる評価の領域と方法
   3–4 プログラム立案の原則
   3–5 作業療法実施上の留意点
  4.終了時の留意点
  5.事例紹介
   5–1 事例1

第5章 地域生活支援の実際
 I.生活環境と家族関係のアセスメント(井上英治)
  1.作業療法における生活支援の考え方
  2.生活環境のアセスメントの必要性
  3.生活環境と生活課題のアセスメント
   3–1 施設内生活環境のアセスメント
   3–2 家庭内生活環境のアセスメント
   3–3 社会生活環境のアセスメント
 II.生活技能のアセスメントと開発(平尾一幸)
  1.精神障害者の生活技能
  2.生活技能のアセスメント
  3.アセスメントと対象者のニーズ
  4.アセスメントの進め方
  5.援助の進め方
  6.病院・施設における生活技能援助プログラムの検討
 III.訪問作業療法と生活支援
  1.訪問作業療法の特徴と留意点(平尾一幸)
   1–1 精神科における訪問の意義
   1–2 訪問による支援の内容
   1–3 精神科における訪問作業療法
   1–4 訪問における作業療法士の役割
   1–5 訪問作業療法を行う上での留意点
  2.精神科病院における訪問作業療法(石原郁代)
   2–1 訪問作業療法の位置づけ
   2–2 訪問作業療法の基本的な考え方
   2–3 訪問作業療法の実践
   2–4 地域生活者に対する訪問作業療法
   2–5 作業療法士の役割
 IV.制度・社会資源の利用(楜澤直美)
  1.地域生活と制度・社会資源
  2.覚えておきたい各種制度
   2–1 医療に関する制度
   2–2 市町村が窓口の制度
   2–3 生活を支える所得に関する制度
   2–4 就労に関する制度
   2–5 権利擁護に関する制度
   2–6 精神障害者地域移行支援特別対策事業
  3.主な社会資源
   3–1 保健所
   3–2 精神保健福祉センター
   3–3 社会復帰施設(福祉サービス)
   3–4 地域活動支援センター
   3–5 居住支援施策
  4.利用にあたっての留意点
 V.就学・就労支援(楜澤直美)
  1.就学支援
   1–1 現代の就学率
   1–2 就学支援の留意点
  2.就労支援
   2–1 基本的視点
   2–2 医療機関における就労支援
   2–3 就労支援サービスの利用
   2–4 アセスメントと就労支援の実際
 VI.家族支援(田中悟郎)
  1.家族の感情表出(Expressed Emotion;EE)
  2.心理教育
  3.家族の「悲哀の心理過程」:障害受容への対応
 VII.当事者活動の支援(宮崎宏興)
  1.当事者と当事者活動
  2.当事者の主体的活動をサポートする
  3.当事者活動を主体とした地域生活支援の例
   3–1 多様な集いと働き方を実践する場を提供する
   3–2 病や障害の体験を語り正しい理解と啓発を促す
   3–3 同じ経験をもつ者が集う
   3–4 ピアカウンセラー活動
   3–5 行政事業への当事者の参加
   3–6 スポーツや余暇を有意義に過ごす
  4.当事者活動の効果と課題
  5.相互支援のまちづくり

第6章 司法精神医療における作業療法(鶴見隆彦)
 I.心身喪失者等医療観察法の概要
  1.司法精神医療と司法精神科作業療法
  2.医療観察制度の概要と特徴
   2–1 通院・入院および退院などの処遇を地方裁判所の合議体が審判・決定する
   2–2 指定入院医療機関を整備し専門的治療を提供する
   2–3 地域ケア体制を整備し退院後の継続した医療と支援を提供する
   2–4 司法精神医学の研究・研修体制を整備し人材を養成すると同時に医療の質を確保する
  3.医療観察制度の流れ
  4.社会復帰調整官の役割と地域での関わり
 II.指定入院医療機関における作業療法
  1.指定入院医療機関の概要
   1–1 指定入院医療機関の役割
   1–2 病棟の構造と特徴
   1–3 透明性の確保と評価治療の視点の共有
  2.入院治療の流れ
  3.入院治療における作業療法の役割
   3–1 各治療期に応じた作業療法
 III.指定通院医療機関における作業療法
  1.通院処遇と指定通院医療機関の位置づけ
   1–1 通院処遇の位置づけ
   1–2 指定通院医療機関の種類と役割
   1–3 通院処遇の目標
  2.通院治療の流れ
   2–1 治療の流れと目標
   2–2 多職種チームとケア会議
  3.通院治療における作業療法の役割
   3–1 ストレングスモデル
   3–2 作業療法の役割
   3–3 危機介入
  4.司法精神科作業療法の展望

第7章 作業療法の実践マネジメント
 I.精神保健医療福祉領域におけるマネジメントとは-基本的視点(大丸幸)
  1.対人関係を築く技術
  2.自立生活の支援技術
  3.作業活動の活用と社会資源の開発技術
   3–1 作業活動の活用
   3–2 社会資源の開発
  4.業務管理技術
   4–1 経過報告書の作成とネットワークづくり
   4–2 医療・地域・行政の作業療法士の役割
 II.プログラムマネジメント(大丸幸)
  1.プログラム利用の留意点
   1–1 プログラムマネジメント
   1–2 プログラム評価-顧客満足
  2.プログラムの運用と開発の基本原則
 III.作業療法におけるケアマネジメントの実践技術(大丸幸)
  1.ケアマネジメントの背景-手法および制度の特徴
  2.ケアマネジメントの実践技術
   2–1 チームワークとカンファレンス
   2–2 連携による地域生活支援体制づくり
 IV.作業療法におけるリスクマネジメント
  1.精神科医療施設におけるリスクマネジメント(白川智加子)
   1–1 リスクマネジメント
   1–2 精神科におけるリスクの特徴と対応
   1–3 インシデント・アクシデントの分析-事例から学ぶために
  2.地域生活支援におけるリスクマネジメント(鶴見隆彦)
   2–1 地域におけるリスクマネジメントの視点
   2–2 リスクマネジメントの流れ
   2–3 リスクマネジメントとストレングスモデルの融合
   2–4 地域での再発防止とリスクマネジメント
   2–5 危機介入時のリスクマネジメント
 V.作業療法の自己点検と機能評価(香山明美)
  1.精神医療における良質な医療の提供と透明性の確保に向けた動向
  2.第三者評価における精神科リハビリテーションの評価項目
  3.臨床作業療法部門自己評価表
  4.作業療法利用者からの評価
  5.作業療法における自己点検と機能評価の意義

第8章 精神系作業療法に関連する理論・モデル・技法
 I.治療構造論(小林正義)
  1.背景
  2.基本仮説とキーワード
  3.評価の領域と方法
  4.プログラムの指針
  5.応用例
   5–1 作業の治療構造要素の利用を中心に
 II.認知行動療法(小林正義)
  1.背景
  2.基本仮説とキーワード
  3.評価の領域と方法
   3–1 問題の明確化
   3–2 活動記録表(セルフモニタリング)
   3–3 コラム法
   3–4 自動思考の特徴を把握する
  4.プログラムの指針
   4–1 統合失調症の認知行動療法
   4–2 作業療法と認知行動療法
  5.応用例
   5–1 事例
 III.社会生活技能訓練(SST)(小林正義)
  1.背景
  2.基本仮説とキーワード
  3.評価の領域と方法
  4.プログラムの指針
   4–1 実施概要
   4–2 基本訓練モデルによるセッションの進め方
   4–3 その他の方法
   4–4 作業療法とSST
  5.応用例
   5–1 事例
 IV.心理教育(鶴見隆彦)
  1.背景
  2.基本仮説とキーワード
  3.評価で重視する領域と方法
  4.プログラム立案と基本方針
   4–1 対象者本人への心理教育
   4–2 家族への心理教育
  5.応用例
   5–1 心理教育によって対処行動を学び,再発を予防できた事例
 V.芸術療法(山根寛)
  1.背景
  2.基本仮説とキーワード
  3.評価の領域と方法
  4.プログラムの指針
   4–1 効用
   4–2 適応
   4–3 作業療法と芸術療法
  5.応用例
   5–1 事例:絵による回想
  6.研究の方向と課題
 VI.園芸療法(山根寛)
  1.背景
  2.基本仮説とキーワード
  3.評価の領域と方法
  4.プログラムの指針
   4–1 園芸療法の効用
   4–2 回復過程に応じた利用
  5.応用例
   5–1 侵襲性の少ない植物の特性を利用した例
  6.研究の方向と課題
 VII.リカバリーモデル(小林正義)
  1.背景
  2.基本仮説とキーワード
   2–1 エンパワメントアプローチ
   2–2 ストレングスモデル
  3.評価の領域と方法
  4.プログラムの指針
   4–1 自己感と主体性を促進する
   4–2 正しい情報を提供する
   4–3 成功体験を積み重ねる
   4–4 社会化されたプログラムを重視する
   4–5 当事者交流の機会を重視する
  5.応用例
   5–1 外来作業療法における就労支援
 VIII.森田療法(里村恵子)
  1.背景
  2.基本仮説の特徴とキーワード
  3.評価で重視する領域と主たる方法
  4.プログラム立案の基本指針
   4–1 治療手順
   4–2 森田療法における作業の利用
   4–3 森田療法における作業の意義
   4–4 森田療法における集団
   4–5 森田療法における治療者
  5.応用例
   5–1 事例:強迫観念への森田療法

資料:年表
キーワード説明
索引

ISBN:9784763921222
出版社:協同医書出版社
判型:B5
ページ数:380ページ
定価:3800円(本体)
発行年月日:2010年06月
発売日:2010年06月15日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:MNC