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翼賛体制下のモダンダンス

――厚生舞踊と「皇軍」慰問――

著:星野 幸代

紙版

内容紹介

◎戦時下における舞踏家たちの活動を辿り、その実態と役割を探る!

目次

凡例

第一部 総論

 序章
  一 目的と意義
  二 位置づけと研究方法
  三 先行研究
  四 用語と視座――モダンダンスについて
  五 戦時舞踊とジェンダー――主体的に踊る身体、見られる身体の曖昧化
  六 本書の構成

 第一章 戦時下の舞踊をめぐる文化政策――厚生運動と恤兵部
  一 厚生大会から工場舞踊まで
  二 大政翼賛会文化部と産業報国会の移動文化隊構想
  三 厚生運動下における体操と舞踊の接近
  四 演芸慰問派遣のシステム

 第二章 翼賛体制下の舞踊界
  一 皇紀二千六百年奉祝芸能祭
  二 自主的参加装置としての舞踊コンクール
  三 厚生舞踊の奨励
  四 芸能奉公隊の結成
  五 戦時下バレエ団の群像
  付録:短編小説「慰問舞踊」


第二部 各論

 第三章 石井漠の大陸慰問
  一 石井漠舞踊研究所
  二 石井漠舞踊団の中国大陸、南方舞踊

 第四章 大陸、南方における江口隆哉・宮操子舞踊団
           ――戦時の語り、戦後の記憶
  一 一九三〇年代のドイツ留学とのつながり
  二 大陸慰問〔第一回 広東方面へ/第二回 江南方面へ〕
  三 再び江南方面へ、そして南方へ(一九四一年―一九四二年)
  四 中国人へのまなざし
  五 公演を観た中国の人々

 第五章 日本放送協会による皇軍慰問演芸団――石井みどり舞踊団、南方へ
  一 南方慰問の要請
  二 一九四二年秋日本放送協会主催、皇軍慰問演芸団
  三 舞台の周辺にいた人々

 第六章 慰問舞踊と工場体操との親和性――石井みどり舞踊団の地方巡演
  一 石井みどり舞踊団
  二 石井みどり舞踊団の大陸慰問
  三 石井みどり舞踊団の工場慰問一九四一―一九四五年
  四 参集した舞踊家たち

 終曲 日本敗戦――その後の舞踊家たち
  〇 慰問団が来ない戦場の演芸会    
  一 旧植民地の舞踊家たち    
  二 日本の舞踊家たち

初出一覧    
日本放送協会主催南方慰問日程   
モダンダンスおよびバレエ軍隊慰問舞踊年表
参考文献    
あとがき             
索引

ISBN:9784762942600
出版社:汲古書院
判型:A5
ページ数:306ページ
定価:7000円(本体)
発行年月日:2022年09月
発売日:2022年10月06日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:ATQ