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宣命体の研究

――表記と文章の諸相――

著:馬場 治

紙版

内容紹介

◎口誦形記録の表記や文章から述作者の国語意識を探る!

目次

序論 宣命体の案出と実用

第一部 天皇と宣命体(『続日本紀』宣命に関するもの)

〔前編〕表記と訓読
  第一章 『宣命抄』から『詔詞解』へ―規範意識と本文整定―
  第二章 続日本紀宣命における語意識と分析的表記
         ―「美内久」(第一三詔)について―
  第三章 続日本紀宣命における自立語の同語異表記
         ―表音と表語―
  第四章 続日本紀宣命における文脈指示語の表記
         ―カクとカクノゴトク―
  第五章 続日本紀宣命における語序と表記の変遷
         ―「~トトモニ」について―
  第六章 続日本紀宣命における漢訳仏典語の訓読―「至誠心」について―
  第七章 続日本紀宣命における奇異な漢字列の訓読―「休息安麻利弖」について―

〔後編〕文章と表現
  第一章 続日本紀宣命における出典語句―『千字文』の対句について―
  第二章 続日本紀宣命における仮定条件構文―タトヒとモシ―
  第三章 『古事記』と続日本紀宣命の叙述―付音注仮名書き付属語と宣命体―
  第四章 祝詞と宣命の交渉―奏上体と宣下体―
  第五章 続日本紀宣命の文章構成―引用と宣制―
  第六章 続日本紀宣命と典故―第五九詔の格言引用を中心に―
  第七章 宣命の対句表現「進母不知退母不知」の典故―『詩経』と『周易』―

第二部 説話・縁起の宣命体(『風土記』逸文・『元興寺縁起』に関するもの)

  第一章 蘇民将来説話の宣命体―縁起と奏宣―  
  第二章 夢野起源説話の宣命体―口誦と記載―
  第三章 元興寺縁起の宣命体について―小字仮名と倒置表記―

第三部 宣長・久老の宣命体(本居宣長・荒木田久老の著述に関するもの)

  第一章 『古事記伝』における宣命の引証―古語の格と助辞―
  第二章 『玉勝間』における祝詞宣命の言説―古記録と儀式書―
  第三章 荒木田久老訓点『續日本紀宣命』の句読法―切れと続き―

結論 宣命体の本質と国語意識

【付録】五国史所載宣命発布年月日表 
【初出一覧】
あとがき
索 引(書名・資料名索引、人名索引、事項・術語索引)

ISBN:9784762936791
出版社:汲古書院
判型:A5
ページ数:608ページ
定価:14000円(本体)
発行年月日:2023年02月
発売日:2023年02月16日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:CFG
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:2GJ