著:シシリー・ソンダース
シシリー・ソンダース(Cicely Saunders)
1918年6月22日、同胞3人第一子ひとり娘として、ロンドン北部で生まれる。父親の不動産業者としての成功により、家族は物質的に恵まれた中産階級の生活を送った。1938年、政治学、哲学、そして経済学を学ぶために、オックスフォード大学に入学。1940年11月、学業を一時中断し、ロンドンのナイチンゲール看護学校セント・トマス校において戦時看護師となる。しかし、1944年に背中の持病により看護師として「免役」されたため、すぐにオックスフォードに戻って学術的研究をし、同年に公衆社会管理学戦時学位を賦与された。その後、アルモナー(現在のソーシャルワーカー)としての訓練を受け、セント・トマス病院勤務。その後、ボランティアとして、ベイズウォーターにある死にゆく人のためのホーム、セント・ルカ(St Luke’s)で働き、1952年に医学部入学。39歳で医師免許取得。1958年には、セント・メリー医学校研究員として、セント・ジョセフ・ホスピスでの研究を開始。1967年夏に、セント・クリストファー・ホスピスを開設し、以後18年にわたって医…
編:デイヴィッド・クラーク
デイヴィッド・クラーク(David Clark)
グラスゴー大学名誉教授(医療社会学)。2003年にランカスター大学でInternational Observatory on End of Life Care を設立し、緩和ケアの歴史と世界的発展に幅広い関心を寄せている。シシリー・ソンダースの生涯と仕事に長年関心を持ち、すでに彼女の書簡集や論文集を編集刊行している。近著にTransforming the Culture of Dying: The Works of the Project on Death in America(Oxford University Press, 2013)やTo Comfort Always: A History of Palliative Medicine Since the Nineteenth Century(Oxford University Press, 2016)がある。「終末期におけるグローバルな介入(Global Interventions at the End of Life)」と題した研究でウェルカム・トラスト研究者賞を…
訳:小森 康永
小森康永(こもり・やすなが)
1985年 岐阜大学医学部卒業
1990年 Mental Research Institute 留学
現 在 愛知県がんセンター精神腫瘍科部長
〈主著・訳書〉
『緩和ケアと時間』(単著)金剛出版 2010年
『ディグニティセラピーのすすめ』(共著)金剛出版 2011年
『はじめよう! がんの家族教室』(編) 日本評論社 2015年
『手作りの悲嘆』(共訳)北大路書房 2019年
『がんと嘘と秘密』(共著)遠見書房 2022年